英語4語で「飲みたいなぁ」という気分を表現すると?
仕事が早く終わって、まだ16時だけど家に帰れるというとき、せっかくだからビールでも1杯飲みたい、という経験はありますか? もしくは休日に庭の手入れなど一仕事して、まだ午後3時だけど、ビールを飲みたい、ということがあるかもしれません。
そんなふうに「飲みたいけど、飲むにはまだ時間が早いかな」と意識してしまうのは、他の文化でも同じです。そんな気持ちに対して、冗談半分で「気にしないで飲み始めてしまえば?」と声をかける時の定形文があります。
【第86回】飲みたい時の言い訳
それがIt’s 5 o’clock somewhere.午後5時が就業時間の終わりという感覚は、フレックス制度が浸透してもまだ残っています。
ですから「どこかでは5時だよ」というのは「(他の国など、時差のあるところの時計を見れば、地球上のどこかでは)もう17時だから、飲み始めても問題ないよ」の意味。It’s 5 o’clock somewhere.といきなり言われたら、意味がわからなくて戸惑ってしまうかもしれませんね。
もしくはヨーロッパから留学している学生が、It’s 9pm in France already! と言ったりします。これも同じです。
もしも誰かを誘って飲みに行きたいときには、Do you want to get a drink? のように、ストレートに聞くのが一番です。イギリスなどだと、Let’s grab a pint.などと言うこともあるようですね。
Let’s grab a drink.やLet’s get a drink.と言ってもいいですが、Pintはビールのパイントグラスのこと。Pintと言ったらビールを飲むことを想定していますが、Drinkであれば、そうとは限りません。
「飲みたいなあ」を英語で表現すると
「飲みたいなあ」と言って、誰かに誘ってもらうのを待つ場合、I’m in the mood for a drink.と言えます。 In the mood forは「○○をしたいと思う・ほしいと思う」の意味です。
このような表現を飲みに誘う時に口にすることはあまり少ないですから、前述の通り、ストレートに誘うのが一番でしょう。
しかし、「飲みたいなあ」を仕事に関するグチとして使うこともあります。忙しい1日の仕事が終わったり、顧客からのクレーム処理に追われた一日を過ごしたりしたときなど、I need a drink.とよく口にします。
これは決して飲みに誘っているわけでも、実際に飲み屋に行くことを意味しているわけでもなく、「(1杯飲んで気持ちを落ち着かせないといけないくらい)忙しかった」という意味です。
もしくは、まだ忙しい会議の真っ只中にいる場合、I will need a drink after these meetings.などと表現したりもします。なかなか日本語でこのような表現をすることは少ないのではないでしょうか?
<TEXT/同時通訳者 木内裕也>