採用面接でラップ…個性的な俺アピールでスベる就活生が増えるわけ
大学生にとって人生の岐路である就職活動。就活生にとって難しいのは、対策本を読んだり、先輩にアドバイスを受けたりしても、結果的には自分で「正解」を見つける必要があることだ。
自分では正しいつもりでも少しズレていたり、失礼な行動をとってしまう就活生も少なくない。
2年間で200人ものマスコミ志望の就活生に携わり、就活体験記まとめたブログを運用している、キャリア系インフルエンサーの出版太郎氏(@syuppantaro)に実際のエピソードを聞いてみた。
就活生たちのトンデモ面接
出版社に勤めている出版太郎氏は、マスコミ志望の就活生から話を聞くことが多いそう。個性が重視されるマスコミ就活では、「個性的に見られたい」という思いが空回りしてしまった結果、面接で間違いを犯してしまう就活生が毎年一定数現れてしまうのだとか。
「急に一発ギャグをしたり、サッカーボールを持ってユニフォームを着て面接に行ったり。フリースタイルダンジョンが流行った時は自己紹介でラップをする人が増えてましたね」
ラップで自己紹介をした人は同じ年に何人もいたらしく、その時点で個性的ではないように思える。このような尖った行為は一発アウトな気もするが、「一発ギャグをするくらいがちょうどいい局面もある」と出版太郎氏。
「1次2次面接、特にグループ面接などではそのようなおちゃらけた行動が場の空気を明るくし、それが面接官に評価されることも十分に考えられます。大切なのは、その場の雰囲気を感じ取って臨機応変に対応することですね」
しかしなぜこのようなリスキーな行動をとってしまう就活生が現れるのだろうか。
「尖ったことをして運よく選考を通った先輩が、後輩たちに自慢話として語り継いでいるそうです。私は「就活武勇伝サムライ」って呼んでるんですけど。
就活生たちは、就活武勇伝サムライの話を聞いてそれを鵜呑みにしてしまうみたいで。本来志望している会社であれば、一発ギャグなどに頼らず、しっかり対策をして自己PRを考えて臨むべきだと思います。
グループ面接の空気が微妙だったり、唐突に面接官に無茶振りされた時の手段として頭の片隅に入れておくくらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。特に最終面接や役員面接まで進んでしまえば、そのようなノリではなくて就活生自身の本質的な部分が問われますから」