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日本の「詰め込み教育」は、ある意味正しい。仕事で成果を出す思考術

学び

それでも「詰め込み」が大事と言えるワケ

 しかし、ぼくはそれでも「詰め込みは大事である」と主張したいです。詰め込みだけではもちろんうまくいかないのですが、詰め込みなしで仕事やスポーツ、人間関係など動的な世界に飛び込もうとすると、あり得ないほどの大回りをしてしまう可能性が高いからです。

 ゲームで例えると、詰め込みはある程度のレベルのモンスターを倒すためのチュートリアルのようなものです。チュートリアルをやらずにいきなり草むらにいっても、毎回、毎回ゲームオーバーになってしまうだけです。

 それでは経験値も積めませんし、どんどんそのゲームにも嫌気がさしてしまいます。

 そうではなく、まずは基礎トレーニングを積み、ゲームのルールを理解し、ほどほどのレベルのモンスターならサクサク倒せるようにするのです。そうしてから戦場に向かえば、毎回ゲームオーバーになることはなく、実戦を積み重ねることで、生の経験をたくさん積むことができ、レベルがどんどん上がっていきます。

職場で活躍している先輩に聞いてみよう

階段

「詰め込みをすることなく、雑魚モンスターにもボッコボコにされ、経験値を得られず仕事自体もいやになっていく」

vs

「単調な詰め込みを一定期間実施することで、ほどほどのレベルで戦えるようになって経験値がたまり、どんどんレベルが上がっていく」

 であれば、後者のほうがよいですよね。

 仕事で苦労しているみなさんは、ぜひ効率よく詰め込みをしてみることをおすすめします。あなたの職場で活躍している先輩は、必ずどこかで「詰め込み」を実施しているはずです。

 その人に「いったい何をどういう順番で詰め込んだんですか?」「どこまでやれば実戦に行っても楽しめるレベルになりますか?」と聞いて、それをそのまま実践してみてください。あなたのゲームの見え方が変わってきますよ。

<TEXT/元戦略コンサルタント Shin>

某外資系コンサルティングファームで戦略コンサルタントとして勤務したのち、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定等の業務に従事。ビジネス書作家。ブログ「Outward Matrix」、オンラインコミュニティ「Players」を運営。無料メールマガジンも好評配信中

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