単発バイトの副業が注目されるわけ。スキマ時間で小遣い稼ぎ
政府が進める働き方改革によって、副業解禁の流れが来ている。一方で、副業しようにもどのような仕事を選べばよいのか悩むところでもある。
特別な技術を必要とせずに、空いた時間にできる仕事といえば、飲食店などのアルバイト求人だろう。ただ、履歴書を書いても、実際行動に移すには面倒で、なかなか踏み切れない部分もある。
このような背景がある中で最近注目を集めているのが、1日単位の仕事をスマホで簡単に探せる「デイワークアプリ」だ。
シフトや履歴書の提出が不要だったり、働きたい時だけ仕事を行えたりと利便性が高く、現代の多様化したライフスタイルのニーズに合致しているため、アプリを利用するユーザーが増えている。
「日雇い」を「デイワーク」とした理由
1日単位のデイワーク求人を扱う「wakumo」を運営する株式会社ネオキャリア wakumo事業部の北浦健太事業部長に、デイワークアプリが注目される理由や、副業をOKとしている会社に勤めるビジネスマンが空いた時間に小銭稼ぎできるコツを聞いた。
単発の仕事で思い浮かべるのは日雇いバイトだろう。とかく「日雇いとデイワーク」の違いは「バイトとフリーター」のように言い換えただけのように感じるが、言葉を使い分けているのは理由があるという。
「言葉を使い分けている理由として2つあります。まず、『日雇い』という言葉を使うと『日雇い派遣』と誤認されてしまう可能性があります。労働者派遣法の改正により、日雇い派遣は原則禁止になっていますので、そことの違いを示すためにデイワークという言葉に置き換えている。
もうひとつは、日雇いのイメージが不安定で対価の低い仕事として捉えられやすいので、先入観をなくし新しい働き方として打ち出す目的から生まれた言葉がデイワークです」
1日単位のスポットワークのニーズ
日雇い派遣事業者が全盛期の頃、筆者も日雇い派遣の登録会に参加した経験がある。しかし、何度か単発の仕事に出向いたものの、過酷に感じてしまい長くは続かなかった。やがて、「派遣切り」や「劣悪な労働環境」が問題となり、2012年10月から日雇い派遣が禁止となった。
「法律が変わり日雇い派遣が原則禁止になったことで、日雇い派遣市場は縮小した」と話す北浦氏は、「企業側のニーズとして、1日単位のスポットで働ける人材を欲しているところもいまだ多い。潜在的にまだまだ需要があると考えているので、デイワーク求人を出したい企業のニーズを掘り起こしていきたい」と説明する。