コロナ自粛で精神が不調になる人が、ついやっているNG行動
テレビのニュースをつい見てしまうわけ
依存症の特徴のひとつに脳の前頭前野などの機能低下があるそうです。前頭前野が機能低下すると、冷静な判断ができなくなり、商品の買い占めや、ネットサーフィンなどを1日何時間もやってしまったりします。
やり過ぎというのは、ネットサーフィンなどによって本来やるべき仕事やタスクに支障がでる状態を目安にすると良いといいます。時間がなくなってしまう場合だけでなく、情報の収集によって不安になって仕事や家事などが手に着かなくなる場合も含まれるのです。
「このような状態でニュースを見ても、客観的な視点では見られなくなります。心が不安的な状態では、客観的な情報も悲観的に受け取ってしまうなど認知が歪むことが原因のひとつだといえます。
また、なんとなく感染症関連のニュース番組を観ていたりすると、やはり視聴者を惹きつけるようにできているため、続きが気になって目が離せなくなります。脳がコントロールできない状態になって、その行動がいつの間にか癖になり、習慣化してしまいます」
コロナ禍で神経が常に戦闘態勢に
対策としては「知りたい情報を得るなど目的を持って視聴すること。ニュース番組に出ている“専門家”と呼ばれる人達の意見であっても、特に今回のように全容が明らかになっていないウィルスについての知識は100%正しいとは限らないことを念頭に、自分にとって恐怖を植え付けるような番組は観ないこと。自分でコントロールすることが重要です」と、舟木さんは言います。
さもないと、こうした心の不安の声が「驚くほど身体に影響する」と指摘します。
「ストレス(不安や緊張)を長く抱えていると、自律神経(交感神経と副交感神経)のうち、交感神経の働きが活発になります。これは、身体がストレッサーを受け、とっさの対応に備える戦闘態勢になっている状態をイメージすると良いでしょう。例えば、海水浴中に凶暴そうなサメに出くわしてしまった場合などを想像してみてください。
敵(ストレッサー)をよく見るため瞳孔は拡大、脳神経は興奮し眠気はなくなります。全身に血液を送るため、心臓がドキドキと一層働き心拍数が増加、血圧も上昇します。また、消化管も嬬動(ぜんどう)が抑制され、消化液の分泌なども減少することから胃腸の働きが低下し、消化不良となります」