志村けん「偉大なるマンネリ人間を目指せ」。社会人の背中を押す6つの金言
考える前に、まずマネしてみる
ネットであらゆる情報を手に入れられる時代では、知識ばかりが先走ってしまい、行動するのが怖くなってしまう人たちもいるはずです。しかし、志村さんは「考える前に、まずマネしてみる」という発想をすすめています。
<頭で考えずに行動第一が身についたら、今度はマネるという行動に出てみる。身近で言えば、職場のなかにデキる同僚や上司が必ずいるよね。そのデキる人たちの行動パターンをとりあえずマネしてみる。職場以外でも、成功している友人のやっていることを、そのままマネしてみる>
じつは、この“マネ”こそが志村さんの原点。高校1年生のとき、初めて見たアメリカの大物喜劇俳優だったジェリー・ルイスをマネしていたことが、のちの仕事にもつながっていったそうです。その経験をたよりに、マネすることのメリットについても持論を述べています。
<上手にマネが出来るということは、自信につながるんだよね。自信は強い意志を生み、強い意志に支えられて、いい仕事が出来る>
今よりわずかでも成長したい。でも、どうしたらいいか分からないと嘆く人たちもいるはず。それならまずは周囲を見渡して、マネしたくなるような“デキる人”を見付けてみてはいかがでしょうか。
偉大なるマンネリ人間を目指すべし
代わり映えのない仕事ばかりで、毎日を退屈に感じている人たちも少なくないかもしれません。しかし、志村さんは変わらずに続けることの大切さを教えてくれます。
<マンネリって普段あまりいい意味で使われないけど、マンネリもある域に達したら立派なものだ。飽きられないマンネリ、日々新たなマンネリというものがあるんだ。オレは偉大なるマンネリ=スタンダード・ナンバーだと考える。スタンダードとは、流行に左右されない確固たる標準という意味だ。>
ここでいうスタンダードとは、自分の「パターン」や「フォーム」を持つということです。志村さんはさらに「仕事にも大いに役立つはずだ」と述べています。
<社内でも取引先でも、「偉大なるマンネリ人間」を目指し、スタンダード・ナンバーたる人材として認められれば、安心して仕事を任せる人間として、大きな信頼を勝ち取ることが出来ると思うけどね>
マンネリを極めるというのは、変なおじさんやバカ殿様など、各世代に愛されるキャラクターを生んできた志村さんの歩みからも伝わってきます。
そしてやはり、お笑い界の第一線で活躍し続けてきたからこそ、にじみ出る言葉の数々はどれも深く心に刺さるものばかり。映像と共に、これからも私たちの心にきっと刻まれ続けるはずです。
<TEXT/カネコシュウヘイ>