新人男子、金髪の先輩社員と殴り合い寸前に「若気の至りで恥ずかしい」
つい数か月前までは学生だった新入社員が受ける新人研修。今年は新型コロナの影響で新人研修が延期・中止になる企業も多かったようです。
しかし、新人研修の中にはそもそも現業務と全く関係なく、本当にためになっているのか怪しいものが紛れ込んでいます。今回はそんなエピソードを紹介します。
寺本正章さん(仮名・28歳)の勤務している大手印刷会社では、会社が所有する関東各地の印刷工場で1か月間の新人研修が必須。そこで工場作業の実態を勉強するそうです。
新人研修は僻地での工場勤務
もちろん、寺本さんも新人の時に参加したのですが、それはもう印象深い体験だったそうです。
「派遣される工場は基本的に関東近郊のどこか。部署ごとに異なるのですが、私が派遣されたのは茨城の工場でした。私が住んでいた東京23区内からは電車で1時間半以上かかります。
しかも泊まり込みの作業もたまに発生するそうで、上司は『うちの部署はガッツが大事だから、この研修を乗り越えてタフになってこい』と言っていましたが、正直、始まる前から非常に憂鬱でしたね」
もともと研修へのモチベーションはかなり低かった寺本さん。ただ、仲の良い同期たちと一緒に働けるのは少し楽しみだったようです。
退屈な作業なのにネチネチ説教された
しかし開始初日でお気楽なムードは一変してしまいます。
「私たちの工場での上司にあたる方が嫌な人で、初日から説教されました。私たちが行う作業は段ボールを壊して畳んだり、ライン作業に参加したりと、単純なものが多いのです。
ただ、1日のノルマが決まっていて、そのノルマに届かなかったことに腹を立てたみたいです。もちろん私たちが悪いのですが、言い方も、ねちねちと嫌味をいうような感じで。ただでさえ、単純で退屈な作業なのに、完全に業務のモチベーションがなくなってしまい、次の日から早く時間が過ぎることをずっと願っていました」
初日から説教をかまされ、それ以降は退屈な単純作業を日々黙々と続けたという寺本さん。事前にきいていたより夜勤や泊まり込みの作業も多かったらしく、1週間が過ぎる頃には同期が一人、また一人と疲弊していったそうです。