職場の厄介な“50代バブル世代”とどう付き合う?プライド高いオヤジのトリセツ
間違いは指摘せずにスルーしておこう
第2に「間違いはなるべく指摘しないようにする」ことです。ついつい指摘したくなりますが、わざわざ指摘する必要がなければ、「はあ、そういうものなのですね」と流しておくようにしましょう。
プライドの高い人が間違いを指摘されると、逆に食って掛かってきたり、間違いを認めてもあなたに対してネガティブな感情を持ち続けることになるので、人間関係を複雑にするようなことは避けるほうが良いでしょう。
第3に「会話の最中にスマホをいじらない」です。50代以上はスマホ歴が短いので、会話の途中でスマホを見ることに対して、若い世代より違和感を覚える人が多いのです。
私も先日、友人たちとの飲み会の席で年配者が酔って得意げにしゃべっている最中、つい気になるメールをチェックしていたら、「何見てる!」と怒鳴られてしまいました。スマホを見るときはくれぐれも一声かけてからにしましょう。
キラーワード「定年後は、どうするのですか」
以上のように、バブル世代はなかなか自身の組織内での立場を直視しない傾向がありますが、賞味期限が迫っていることは明らかです。そして、政府は「本人が希望すれば65歳まで」の雇用を企業に課していますが、大多数の企業は「定年延長」ではなく「再雇用」という形式を採用しています。
つまり定年でいったん雇用をリセットし、改めて雇用契約を締結するので、会社としては労働条件をゼロベースで決めることができるのです。たとえば、これまで50万円だった給与が21万円、いやフルタイムじゃなくて、「週3日でいいです」ということになれば10万円くらいの給与になってしまいます。
そうです、この再雇用でそれなりの条件で雇ってもらうためには、50代の働き方が重要になる訳です。
「松本さん、60歳の定年以降はどうされるのですか、再雇用だと仕事や労働条件がゼロベースで見直されるのですよね。何か対策は考えているのですか?」
「えっ」
と絶句する松本氏でした。
勘のいい人であれば、いまの職場のメンバーとは仲良くやっていく必要性に気づくかもしれません。
次回、<「30代ロスジェネ世代」は若者が苦手?クールで個人主義な上司のトリセツ>に続く。
<TEXT/麻野進>