文系でもプログラミングはできる。実技コンテストを主宰する社長に聞いた
IT人材の裾野を広げるための取り組み
最後に、今後のプログラミング教育やIT人材の育成についての展望を高橋氏に伺った。
「IT人材不足が深刻な状況であることを物語るのが『文系大歓迎』『未経験歓迎』といった企業側の受け入れ体制。採用に苦労する企業中心だとは思うものの、本来は専門職であるIT人材を未経験で雇うというのは異常事態とも言えます。
社会全体で大きな課題を抱える中で、競技プログラミングは無料で参加でき、ハードルが低くプログラミングに必要な論理的思考を学べます。
また、オンラインの教材やプログラミングスクールなどもあり、プログラミングを学べる環境は徐々に整ってきたので、IT人材の裾野を広げるにはどうすればいいか、今後考えていきたいと思います」
競技プログラミングはある種、ゲーム的に楽しめるものである。その一方で、人事的視点で見れば、コンテストのスコアを表す「レーティング」は採用する上での指標にもなる。今後、プログラミングコンテストの実施やスキルを可視化する「アルゴリズム実技検定」など、企業タイアップを通じて認知を広めていくという。
<取材・文・撮影/古田島大介>