タワーレコード、黄色に赤字のロゴマークの意外な発祥とは?
2018年5月31日の官報に掲載した第37期決算公告(18年2月28日現在)によれば、売上高は530億6900万円(前年同期は512億3900万円)、経常利益は10億6800万円(前年同期は26億4000万円の赤字)、累積の利益や損失の指標となる利益剰余金は9億2600万円(前年同期は59億6800万円の赤字)でした。
タワーレコードから学ぶビジネストリビア
タワーレコードの日本上陸は1979年。最初は小売ではなく、米国本社の一事業部として輸入レコードの卸売からのスタートでした。
’80年代に入り、大規模店舗を展開し始めると、広大なフロアに整然と並べられた豊富でリーズナブルな品揃えのレコード。
店員による手書きPOPのレコメンドなど、本場米国の雰囲気を持ち込んだスーパーマーケット型のスタイルが当時の音楽ファン達の人気を集めるようになります。
さらに’80年代が進んで、いよいよ洋楽ブームが訪れると、全国の主要都市に店舗を展開するようになるのですが、その展開に一役買ったのが、シャワー効果を期待した大型テナントからの誘致でした。
シャワー効果とは、デパートやスーパーなどの大型テナントで上階にレストラン街やセール会場といった集客力のある施設を配置することで、上から下への誘導経路を配置し、行き帰りのついでに買い物をしてもらうことを狙うマーケティング手法をいいます。
ネットが普及し、音楽の提供手段は店舗でのCD販売からダウンロード、ストリーミング配信等へと変遷、そもそも音楽自体が嗜好性の多様化により、当時ほどの存在感を見せていない現在からすると、少し時代の流れも感じてしまうエピソードかもしれません。
タワーレコードの過去の業績や企業情報は「NOKIZAL」で確認できます。
<TEXT/平野建児>
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