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新型肺炎で“コロハラ”が勃発?職場で仲間外れにされるまで

学び

女子社員とディナーには行く会長

マスク

 隔離(といっても同じフロアですが)を命じたのはもちろん会長。高齢なので心配なのはうなづけますが――。

「その割には、最近でも自分が気に入っている女性社員とはレストランディナーに行ったり、歌舞伎が公演中止になる前に観に行ったりしていて、ガンガン外出しているんですよね。まぁ海外じゃないだけ、いくぶん安全だと思っているのかもしれませんが」

 外食はまだしも、歌舞伎のような人が密集するところに行くのは、かなり無防備な気がします。

「そこは気にしないんか~い! ってホント思います。別腹なんですかね? 僕なんて、会社でも会長と話がある時は、携帯を使えと言われているくらいです。歩いてすぐのところにいるのに、直接話すのはマスクをしていても嫌みたい。ちょっと傷つきますね。

 亡くなっているのは年輩者ばかりですし、気持ちは分かりますけど。それにワンマン社長から会長になっているので、みんな会長の言うことは絶対って感じなんですよね」

 窓際に追いやられることで、上司の監視の目がゆるくなるなどメリットもあるのではないでしょうか?

上司の監視の目がゆるくなる?

上司 ビジネス

「そんな甘くないですよ。仕事は仕事ですから、気兼ねなく動画を観られたり、ネットサーフィンしたりといったことはありません。むしろ少人数の会社なので、海外旅行中に休んでいた間の仕事もしっかり残っていたので、忙しくて、そんな暇ないです」

 光樹さんは、コロナウィルスの潜伏期間とされる2週間は窓際族。

「不便は多いですが、コロナのせいで大打撃を受けている観光業や、潰れている会社もあるみたいですし、そういう人たちと比べると、なんてことないですよね」

 週末でもガラガラの繁華街、キャンセルの続く宿泊施設、休園を余儀なくされる遊園地など経済に大打撃を与え続けている新型コロナウィルス。早く終息することを願うばかりです。

特集 新型コロナ・若者の憂鬱

<TEXT/白戸ミフル>

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