再生回数は10倍以上に!月商200万円YouTuberを生み出すプロデュース術
圧倒的スピードで移りゆく動画業界で存在感を発揮する“ライブ配信プラットフォーム”で稼ぐ人々。YouTuberとはまた違った、新たな稼ぎ口の傾向と対策とは? 今後の稼ぎどころとして有力視される土壌に、いち早く参入した投稿者の実態に迫った。
黒子に徹し、チャンネル分析→改善で稼ぐ
演者としてやるにはそれなりの表現力が問われるのは当然。しかし、YouTubeバブルの今なら、チャンネル運営のみで勝負する強者も。人気美容チャンネル「CeCeのパリコレメイク」は、メイクアップアーティストのCeCeさんと、一人の中年男性が運営している。
「メイクについてはズブの素人」と語る小川郁夫氏(仮名)は、動画プロデューサーとして、昨年12月に開設したこのチャンネルの登録者数を2か月で9万人突破するまでに成長させた。現在の平均再生数は25万回、広告収益だけで月200万円に上る。
「YouTubeには次々と才能ある人が参入してきていますが、自分にはネタがない。それなら、才能があるけど埋もれている人と一緒にチャンネルを作ったほうが稼げると思ったんです。異業種交流会やセミナーなどで知り合った人の中から、その分野で精通する人を見つけ、チャンネル開設を打診。自分は黒子として、動画のテーマ選定やデータ分析を担当しています。売り上げはCeCeさんと折半です」
人気YouTuberや再生数の多い動画を徹底的に模倣
地味に再生数を伸ばすのが、伸び悩んでいる動画をアップし直す作業だという。
「メイク動画であれば、サムネイルにBefore→Afterの写真を載せることで再生数が伸びる傾向にあります。見られていない動画は削除し、サムネイルを変えて再投稿すれば、再生数が数万回伸びることも。ほかのジャンルでも、人気YouTuberや再生数の多い動画の徹底的な模倣でOKです」
さらに、テーマの市場規模や競合の観察も必須だとか。
「まずはネットで検索し、競合チャンネルの数や規模感を調べる。vidlQという無料ツールで、平均再生数も簡単にチェックできます。たとえば『コーチング』というワードの動画は平均2万回再生ですが、『心理学コーチング』だと33万回再生程度になる。後者でチャンネルを開かないと伸び悩むわけです」
よき相方を見つけ、地道に分析すれば、チームプレーで稼げるのだ。
<取材・文/アケミン 森野広明 小西麗 東田俊介 鈴木俊之 和田まおみ(本誌) 撮影/石垣星児>