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お金に執着する伯母と、パチンコマニアの父…振り回された家族の災難

暮らし

家族そっちけのシスコン父

テレビを見る父

 個性の強い姉と弟の2人。美奈子さんいわく、姉弟仲は「喧嘩するほど仲がいい」の典型だったといいます。

「たまに口論になることもありましたが、基本的には『姉思い』『弟思い』の姉弟ですかね。むしろ父親は若干シスコン気味だったかもしれません」

 それを象徴するようなエピソードも。

「私の旧姓は全国的にも珍しい苗字でなんですが、ある時、テレビで『後継者がいない苗字特集』を見ていたときに父が『あぁ、この苗字を継ぐのは俺と姉貴だけだ』と嘆いたそうです。すぐそばで聞いた母は唖然とし、『私は?』と聞くと『あっ、そうか』と膝を打ったそうです(笑)」

 家族の存在そっちのけで、姉を思い出すお父さん。家族が不憫に思えてきます……。

知りたくなかった父の過去

 また、美奈子さんが年末年始に帰省していたときのこと。同じタイミングで帰省していた伯母さんも美奈子さんの実家にいたそうです。そして帰京する前日の晩、美奈子さんは伯母さんから、お父さんの知られざる過去を聞かされることになります。

「夕食を食べ終え、くつろいでいたとき、父と伯母がケンカを始めました。伯母が何かの拍子に『それなら言ってもいい? A子の堕胎手術の費用をまだ返してもらってないんだけど』と、本筋とは全く関係のない話を持ち出したんです。A子なんて名前の女性、父の口から聞いたことがありません。そんな話を私がいる前で暴露する伯母にもドン引きだし、父にも嫌悪感でいっぱいになりました」

 これは美奈子さんが29歳のときの出来事です。つまり父の独身時代=30年以上前に貸した金を返せという伯母と、元カノとの間にできた子どもを堕胎させた父。この二人の性格が凝縮されたようなケンカですね。

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