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通勤中に“本を聴く”人が急増中。朗読アプリ運営会社の狙い

ビジネス

強みは日本語の作品数と聞きやすさ

オトバンク機材

“音のプロ”が専用の機材を使い抑揚などを調整する

――朗読アプリって、抑揚が激しいイメージがあるんですが……。

久保田:抑揚が付きすぎていると「聞きづらい」というクレームになります。ただ、単調すぎてもいけないので、うまくバランスを取るようにしています。

――ほかのサービスと比較して、「audiobook.jp」の良さは?

久保田:「audiobook.jp」の配信数は約2万7000点で、和書最多の配信数です。あと、基本的に製作は自社で行っているので、長時間聞いても耳が疲れないような、聞きやすさのクオリティには自信を持っています。

――朗読のクオリティとは、どういうものですか?

久保田:声のトーンやスピードだけでなく、読み手が文脈をきちんと理解しているかどうかも重要なんです。文脈を理解せずにただ字面だけを追って機械的に朗読すると、なかなか頭に入ってこないんです。長時間ストレスなく聞き取れるにはどういう読み方が良いのか、長年研究してきました。

サブスクの導入でライト層を取り込んだ

――会員数が伸びた理由は?

久保田:2018年3月からサブスクリプション(月々750円)を導入し、一気に増えました。それまでは単品購入が中心だったんですが、初めての人にはハードルが高いと思ったんです。ライトな関心を持ってくれている層に、まずは体験してもらうことが大事だと。

 単品購入の価格は紙の本と同じぐらいなので、朗読コンテンツに馴染みのない人にとっては、新書一冊分ぐらいの月額で試してもらえるのが良いんじゃないかと考えました。

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