ソフトバンク、156億円赤字。“孫さん頼み”のジレンマを感じる社員も
“実績主義”ゆえのメリットとデメリット
出世についてはどうだろうか。メリット、デメリットの両面に触れられている口コミを紹介する。
「アワード制度や部会での成功事例発表などでたくさん目立つ事が重要。一般社員の担当業務は管理職からの指示が中心となり、担当した業務の実績がでないと出世しない。目立たない仕事や、下請的な業務を多く担当する社員などは、40代に入るとあとは定年を待つだけ。
若い社員を中心に目立つ業務が配布され、実務的なノウハウがなくてもプロジェクトリーダーなどで役割実績がつけば出世できる。社員はグレード制度があり、出世は管理職が決める。面談や適性、昇格試験はない。30代まではチャンスが多くなるため、働きやすい」(カスタマーサポート/40代後半女性/正社員/年収600万円/中途入社/3年未満/2018年度に関する口コミ)
また上記の口コミと同じ人物が労働環境にも言及している。
「残業は全社的に減少している。水曜日は定時で帰る社員が多い。本社は入館と退館時間がタイムカードに連動するため、サービス残業はできない」
在宅ワークなども進められているが…
さらに、同じ人物の在宅ワークについてのコメントも。
「社外から社内ネットワークに繋げて在宅勤務やサテライトオフィスが進められている。在宅ワークでは、成果物やアウトプットが求められるが基準がないため、管理職の判断で評価される。家庭の事情や、プライベートの考慮や業務配慮があるため、同じ社員グレードでも、求められる業務内容や業務量に差があり、業務格差が大きい。業務内容はできる人、できない人で担当業務が大きく異なる。そのような背景を配慮した透明性のある評価制度があると良いと感じる」
サービス残業を禁じたりテレワークを導入している点などは大企業らしいと言えるだろう。しかし、縦割り組織の問題点について触れている口コミもある。
「営業、マーケ、商品開発等の各部署が完全に縦割で、連携して何かプロジェクトを行うことは無い。サービスの主旨や取組方針は本質に則しており、大元は合っていると感じるが、営業部に数字として落ちてきたときに、本質とは離れた方向で走り、結果として顧客満足の低下に繋がっていると感じる」(代理店営業/20代後半男性/正社員/年収600万円/2017年度に関する口コミ)
たくさんの人が働いているソフトバンクグループ。「真っ赤っかの大赤字」の時期を無事に乗り越えて、安心して多くの人が働ける企業であってほしい。
<TEXT/菅谷圭祐 データ/キャリコネ(運営:グローバルウェイ)>