段ボール箱で肺炎、激務で認知症?病気になる職場の特徴
我々が人生の多くの時間を費やすのが“職場”。昨今、働き方改革が叫ばれているが、改善の兆しはいまだ見えず、劣悪な環境で心身がボロボロになってしまうことも。
そこで、システム、備品、コミュニケーションなど、100人の医師に調査をして明らかになった、職場に潜むさまざまな病気のリスクを取り上げていく。
カーペット×段ボール箱は肺炎になりやすい?
異動や会社の移転、あるいは溜まった書類や備品の管理で、オフィスの床に段ボール箱を積んだままにしていることはないだろうか。産業医の大室正志氏は次のように解説する。
「カーペットの上に段ボール箱を置いてしまうと湿気を吸い込んで、接地面にカビが生えてしまうんです。これを放置してしまうと、カビはどんどん繁殖していき、アレルギーの原因に。最悪の場合、ぜんそくや肺炎を引き起こしてしまうこともあります」
また、職場環境だけでなく、そもそも病気のリスクが高い職業、職務もある。脳神経内科医の内野勝行氏は、責任が重い仕事をしている人に向けて警鐘を鳴らす。
「極度のストレス、プレッシャーに長年晒された後に解放されると、燃え尽き症候群のようになってしまい、認知症のリスクが高まるんです。たとえば責任重大で保護者からのプレッシャーも大きい教員や、厳しいノルマを抱えている営業職の会社員などが当てはまります。また、これらの職以外にも広く言えることですが、大きなストレスから解放された後は、片頭痛が起きやすくなります」
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