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新型「Surface Duo」は貴族のスマホか…お値段と使い心地は?

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 長らくソフトウェア市場を牛耳っていたMicrosoftが、タッチパネルを搭載したノートPC「Surface」シリーズでハードウェアに参入してはや7年。Microsoftの新製品発表イベントも、ライバルのAppleやサムスンに負けず劣らず話題になるようになった。

 わけても、現地時間で10月2日に発表された「Surface Neo」と「Surface Duo」は衝撃を与えた。

Surface Duo

※Microsoft公式サイトより

 折りたたみ式の2枚のタッチパネルによって構成される外観ももちろんだが、「Surface Duo」では、主にスマートフォンに使われているAndroid OSの採用を予告。Microsoftが自社製PCにGoogle製OSを搭載するのは初で、かつて「Windows Phone」でズッコケたスマートフォン市場への再参入を図ると見られている。

モニタサイズと可搬性を両取りした「Surface Neo」

 サムスンが継ぎ目のない折りたたみスマホを開発しているのに対し、「Surface Neo/Duo」は、同一サイズの2画面を、360度回転するヒンジ(紙の本でいうところの「本の中側=ノド」にあたる部分)で接続している。言うなれば、蝶の羽根のような構造である。

 先行するサムスン製品には問題が頻発しており、特にパーツの耐久性という点では、こちらの形式に利がありそうだ。

 ただしヒンジ部分は画面になっていないため、サムスンの最新鋭機「Galaxy Fold」のように、表示領域をシームレスに一体化させることはできない。これは一昔前のマルチモニタ環境のようで、古めかしい感じが否めないだろう。

 閉じた状態での「Surface Neo」の大きさはおよそ文芸誌ほど(148×210mm)。基本的には物理キーボードを搭載した9型の超小型ノートなのだが、めいっぱい開いたうえでキーボードを取り外すと、13型モニタ+デスクトップPCのように使うことができる。

 たしかに13型はノートPCでも売れ線のサイズだ。しかし開いて使う場合には、画面中央部に黒い継ぎ目が鎮座するわけで、やはり違和感が拭えないはず。「Windows 10X」という新OSの搭載が予告されているが、ソフトの互換性も気になるところである。

可変スマホ「Surface Duo」をどう見る

Surface Duo

※Microsoft公式サイトより

 前述したように「Surface Duo」では、OSに初めてAndroidを採用。つまりこの端末の競争相手はノートPCではなく、スマートフォンやタブレットだということになる。

 公称のモニタサイズは、閉じた状態で5.6型、見開き状態で8.3型となる。ただし幅広のアスペクト比を採用しているため、「16:9の動画を再生する」といったような場合には、画面に余白が生じる。見開き状態で中央部にヒンジが来るのも「Neo」と同様だ。

 ところでSurfaceは、「両用性」がウリのシリーズである。「キーボードを外すとタブレット、付けるとノートPC」というインパクトで市場を拓いたのが初代Surfaceだ。最新のSurface Duoも、その狙うところは「閉じるとスマホ、開くとタブレット」という両用性だと見て間違いない。

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