eスポーツ「プロゲーマー」って稼げるの?実は厳しい収入事情
日本という枠で未来を考える必要はない
――日本ではeスポーツを取り巻く環境が盛り上がっている一方で、まだまだ解決すべき課題も山積していると。
但木:とはいえ、インターネット上に数あるコンテンツのなかでもゲームは相対的なメインストリームになっていくでしょう。たとえばアメリカでは、どんなスポーツよりも、ゲームをやっている時間・見ている時間のほうが多いという状況になっています。
ただし、野球の試合結果をいろんなニュース番組が報道するように、eスポーツの大会結果をテレビがとりあげるような未来は考えにくいです。それでもゲームを愛する多くの人たちが楽しむコンテンツになり、携わっている選手や関係者が十分食べていけるようにはなると思います。
また、日本だけを見るとeスポーツの市場規模は小さいかもしれませんが、日本だけという枠で業界の未来を考える必要はないと思っています。地球の真反対にいても同じコンテンツを楽しめるのがゲームの良いところですし、eスポーツも世界中で親しまれるようになっていますから。
<取材・文/伊藤将史>
【但木一真】
ゲーム/eスポーツ業界アナリスト。Esportsの会・eスポーツラボ管理人。『1億3000万人のためのeスポーツ入門』編著。