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実際の電車を運転してみた。相模鉄道、外国人向け体験イベント

暮らし

「ニューヨークの地下鉄はきたない」

相鉄

運転体験の光景

 運転体験後、参加者数人に色々と聞いてみたところ、運転して大変だったことは「マスコンを力行から切に戻すこと」「ブレーキのかけ方」などが挙がった。

 また、ブレーキはうまくかけられたかについては「大丈夫。1番カンタンだったと思う。将来、鉄道車両の運転士になれたら、なるかもしれない」とのこと。訪日外国人ということで日本とアメリカ、鉄道の違いを聞くと、「ニューヨークの地下鉄はきたない。日本のほうが発展している」「日本のほうがハイテクノロジー、静か」と口を揃えた。

車掌体験で参加者に焦りの表情が

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8000系のロングシート(左側)とセミクロスシート(右側)

 車掌体験は8000系の1号車乗務員室で行なう。この車両は1990年に登場し、5・8号車はセミクロスシート、ほかはロングシートである。側窓は“相鉄の伝統”とされていた電動式で、ボタンを押せば開閉する。なお、手動で開閉することはできない。

 もうひとつの伝統、身だしなみを整えるための車内の鏡は、10000系、11000系を除く各車両に設置されている。

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身だしなみを整えるための車内の鏡

 車掌体験は乗務員室付近で、指導車掌が通訳を通し、説明。参加者は乗降用ドアの開閉、車内放送体験を行なう。また、2号車では制服がかかっており、着用して記念撮影ができる。参加者が乗降用ドアの開閉作業を行なう(1号車のみ開閉)。単純な開閉のほか、運転士が片足を出し、わざとはさまれ、再開閉ボタンを押すシーンも入った。事前の説明があったとはいえ、参加者に焦りの表情が映る。

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通訳の助けを借り、乗降用ドアを開けようとする参加者

 対照的なのは、車内放送。セリフは優先席の案内などを放送したほか、フリートークも。参加者の中にはBGMを流す、覚えた日本語で叫ぶなど半ばやりたい放題。乗務員やメディアのほとんどは、苦笑するほかない。

 ここでひとつ誤算が。保護者が待ちくたびれ、当初予定していた記念撮影をとりやめ、バスに乗り込んで移動してしまったことだ。運転体験、車掌体験ができるのは学生のみで、おもいのほか長かったことにシビレを切らしたらしい。おそらく、親御さんも電車を運転したかったものと思われる。インバウンドツアーの一行は、その後、箱根、京都、大阪、広島、成田へまわったという。

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