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マルチ商法は20代の被害が最多。一瞬で60万円ダマしとられた手口とは

マネー

さらに30万円支払うと、もっとお得になる!?

 するとスタッフはさらに30万円の権利書を持ってきたそうです。これで合計60万円ですが、この権利書があると、50人分のVIPカードを友人知人にばらまくことができて、買い物に使ってもらうたびに割引差額をもらえるというのです。

「私の友人、知人に買い物カードを配ると、彼らは会計の1%割引になって、僕はお会計の2~4%をもらえるのです。たとえば1万円の買い物なら、友人は100円割引になって、僕のところに200~400円が自動的に入ってくる話でした」

 これだけ話を聞くと、全員にカードを配れれば、元手がすぐにとれそうです。溝口さんも「これならすぐに儲けられそう」と思ったそうです。そして、すっかりその気になり、その場で、さらに30万円も決済をしてしまいます。

 ところがその年に日本上陸の予定が、3か月、半年と延びてしまったそうです。

結局、上陸せず…なぜダマされてしまった?

マルチ

「クレジットで60万円を払ってから、1年たった今も、そのビジネスは日本に上陸していません。説明会を設けた会社に問い合わせをしても、『もう少し待ってください』と返されるのみで、友人とも音信不通になってしまいました。ボーナスを積み立てて貯めたお金だったのに、涙が出そうです」

 完全にマルチ商法にだまされてしまった溝口さん。なぜ、まんまと引っかかったのでしょうか?

「マルチというと、洗剤や健康食品など、物品をイメージしてしまいますが、説明会ではカードを使用するだけでいいからと物品の購入が一切なかったので、ついだまされてしまいました。他のマルチは、自分で売るなど努力が必要ですが、『権利だけ購入すればお金が入ってくる』という説明に当時は納得してしまったんです」

 溝口さんはやっとダマされたことを悟ったようですが、すでに60万円が損失していました。

特集・今さら後悔している自己投資

<取材・文/夏目かをる イラスト/デザイア恵利(@desire_eri)>

コラムニスト、作家。2万人のワーキングウーマン取材をもとに恋愛&婚活&結婚をテーマに執筆。難病克服後に医療ライターとしても活動。『週刊朝日』『日刊ゲンダイ』「DANRO」「現代ビジネス」などで執筆。Twitterは@kaworummoonrive

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