新人研修の定番「テレアポ」3つの極意。声のトーンで全く違う
極意2:とにかく電話をかける。場数を踏むことの重要性
新人のテレアポは、100件電話したとしても、実際に受注につながるのは10件という世界。電話をかけた分だけ成績はついてきますが、回数をこなすことの重要性はそれだけではありません。
「たくさん電話をかけることで、お客さんの生の声を聞く機会が増えます。まずはお客さんの生の声を聞くこと。そこから、瞬時に答えられなかったこと、わからないことを洗い出して、会話の切り口を多く持っていたほうが成果を上げることにもつながりやすいのではないでしょうか」
せっかく電話が繋がったとしても「忙しい」という理由で、途中で切られてしまうこともあります。つい気持ちが折れてしまいそうなとき、どう対処すればいいのでしょうか。
「新人のうちはそこまで電話をかけることができません。電話に出たとしても、相手の態度がムスッとしていたり、怒られたりすると恐怖心が芽生えます。そもそもお客さんが怒っているのは、僕らが電話をしてきたことに対してなんですよね。いきなり知らない番号からかかってきたら、誰でもムスッとしてしまうと思います。
そこは相手の状況を、自分の立場で考えてみて、『忙しいときにこのような電話をしてしまったこと、誠に申し訳ございません』と、誠心誠意を示して謝罪する。少しでも恐怖心があると話し方にも影響が出てしまい、こっちから自信を持って商品を説明できなくなりますよね。まだ場数も踏めていない新人スタッフには、どんなときでも、とにかく全力の笑声で対応するよう教えています」
極意3:雑談は不要。あくまでも商品の話題を
相手と打ち解けるためにも、ときには雑談も必要になると思われがち。ですが、「テレアポはあくまでも営業の電話だ」と正木さんは言います。
「基本的に雑談をするということはないですね。お客さんからそういう話をされたらそういう展開もありえますけど。話が長くなると話題が逸れてしまって、本題に戻れなくなるんですよ。
それが長くなれば、長くなるほど、『さっきの商品の話なのですが』と話題を戻そうとしても、『あっ考えとくよ』みたいにあしらわれてしまいます。一方的にこちらのほうから雑談を持ちかけても、それはそれでお客さんのストレスになりますので、無用な雑談はしないよう心がけています」
研修の一環として、新入社員にテレアポをさせる企業も少なくないでしょう。ときには心が折れそうになることもあるかもしれませんが、正木さんは「相手のどのような反応にも、常に笑声を意識し、落ち着いて対応すること」が重要だと話します。
営業電話に限らず、ビジネスシーンでの電話応対に不安のある人は、今回紹介したポイントを参考にしてみてはいかがでしょうか?
<取材・文/bizSPA!取材班>