バーチャルYouTuber・ねこますを直撃!「好きを仕事にする」スキルとは?
――好きなことが仕事になったのですね。新しい会社からのお誘いは動画配信をきっかけに?
ねこます:会社の方から声がかかって、一緒にやりましょうという話になりました。先ほどお話した動画をポートフォリオにする目的が、結果的にすぐ叶ってしまいました。
――おめでとうございます。多くの動画をYouTubeにアップしていますが、どういうときに動画を撮ろうと思うのですか?
ねこます:昔、コンビニで働いていた頃は、シフトがある日はほぼ毎日、動画制作をして、シフトのない日はモデル制作とUnityをしていました。
けれども、今はもう一気に忙しくなって、モデル制作とUnityのプロジェクトを作る時間がなくなっちゃって……。本当にもう追い詰められて動画を作っている状態ですね。
――ある意味、好きでないと続けられない仕事ですね。どれくらいの時間がかりますか?
ねこます:事前の準備が必要のないものであれば、1本あたり5~6時間でできますが、ほかに素材やセットアップとかの作業に時間が必要になると、その分、余計に時間がかかります。
例えば1か月前に、コラボ動画の放送をしたときは、素材が必要だったため、追加で1~2時間かかりました。かつ、モデリング作業が伴うとさらに大きく時間がかかります。
――結構時間が掛かるんですね…。
ねこます:動画で見えている部分は全体の活動の1%未満です。キャラクターデザインして、モデリングして、ひとつひとつポリゴンを打つので、実はコツコツした地味な時間が圧倒的に長い。
演者としてちやほやされる時間っていうのは、キャラクターデザインや動画編集のうえに成り立っている部分。そこだけ見て「自分も人気になりたい!」と思うのは難しいと思います。
――そうなんですね……ねこますさんはお一人ですべて作業をしているんですか?
ねこます:そうですね。モデルも演者も動画の編集も「全部一人」でやっていますね。
なので、一人で家にこもってBlendarを触っている時間が楽しいとか、創作を通して、成長や自己実現が楽しめる人じゃないと、長く継続しないと思います。
――やっぱり、好きじゃないと続かなそうですよね。作るのにはどんなスキルが必要なのでしょう?
ねこます:VTuber(=バーチャルYouTuber)に限ったことで言えば、必要なのは、動作環境として必要なhtcvive(※3)、ペンタブ、パソコン。
3Dを作るモデリング用のソフトでBlendar、Unityとかですね。
ペイント系のソフトだとクリップスタジオ、PhotoShopとかですね。あとは、OBS(ストリーミング・レコーディングソフト)、動画編集だとAVIUtilも。
※3 HTCVIVE(PC向けに開発が行われているVRヘッドマウントディスプレイ
――知識がないと作れなさそうですね……。それぞれどのくらい勉強しましたか?
ねこます:創作を初めたのが5年半前くらいで、5年間のうち2年間くらいは絵を描いてました。
描かない日もありましたが、働きながら、シフトが空いてるときは画力をあげるためずっと描いていました。3年間ちょくちょく描いていたけど、密度的には2年くらいですかね。