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「五月病」予防は4月の過ごし方で決まる。気をつけるべき2つのポイント

暮らし

今年のGW10連休のうちにすべきこと

 言うまでもなく、自分に高い期待値をもつことは大切です。しかし、ときには柔軟に考えることも大切です。

 自分の心や体における不調の兆しに気付きつつも、それを打ち消すために頑張ってしまうのは、その期待値が“高すぎる”可能性もあります。そのようなときは、ゴール設定を下げるべきかもしれません。

 4月中にこの2点ができなかった人も、今年は、まだ回避できる時間があるので安心です。それは、今年はGWが10日間あるからです。

 長いGWの間、ぜひ、気心の知れた人たちとの一緒の時間を計画してください。また、自己学習の遅れは、4月中に自分自身を追い込まなくても、ある程度はGWで挽回できるかもしれません。なので、4月にやりすぎなくてもいいとも思います。

五月病は4月の過ごし方に起因する

医師 健康

 年度が替わり、学校や職場などの生活環境が変わって間もない頃、目立った病気などがあるわけでもないのに「なんだか調子が良くない」と感じてしまう。その状況がゴールデンウィークを経ても改善しない――。こうした症状は、一般的に五月病と呼ばれます。

 4月からの新しい生活環境への変化に上手に適応しきれず、しばらくしてから体や心の不調が現れてしまうのですが、特に5月のGW以降に体調を崩す人が目立つため、五月病と呼ばれています。

 産業医の私は、五月病は4月の過ごし方に起因するものと考えます。まずは、新年度のスタートダッシュから失敗せぬよう、この2点を意識していただけますと幸いです。

 仕事は短距離走ではなく、長距離走です。適度な自己管理と人間関係を保った上でこそ、長く元気に働き続け結果をだせるのだと思います。

<TEXT/武神健之>

医学博士、産業医、一般社団法人日本ストレスチェック協会代表理事。20以上のグローバル企業で年間1000件、通算1万件以上の健康相談やストレス・メンタルヘルス相談を行っている。著書『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教える メンタルが強い人の習慣』(PHP研究所)発売中

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