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喫茶室ルノアールの“長居していい感”の秘密。「愛する会」会長が語る

暮らし

ルノアールは“街の縮図”と語る意味は?

ルノアール

取材場所は「ルノアール四谷店」でした

――ちょっと話はずれますが、ルノアールって独特の雰囲気がありますよね?

山内:そうですね。“街の縮図”という言葉を私は使っていますが、ルノアールには本当に多種多様な人がいる。若者だけでなく、おじさんもいればおばさんもいる。かと言えばその近くでFXの相談があったり、記事にはできないような話をしている人がいる。

 普段も街のどこかで起こっていることなんだけどなかなか目にすることができない、ありとあらゆることがルノアールの中で起こっています。

 スタバやドトールだと、なんだかお客さん同士の感性が似通いがちですが、ルノアールはそういうことはありません。特に考えが煮詰まっているときなどはルノアールに行って、他のお客さんの会話に耳を傾けて、頭をフラットにするのもいいでしょう。
 
――ルノアールに「頭をフラットにできる」という使い方があったとは!

山内:やはりルノアールは他の喫茶店とは使い方が違う。空間を使っているわけです。高い価格設定をネックに思う人もいるかもしれませんが、逆を言えばそれくらいしかハードルがない。Wi-Fiや電源といったビジネスに必要な設備は整っているし、ホスピタリティは十分。独特の雰囲気もアイディアを考えるのに適している。

 コーヒーを楽しむのではなく、何か目的があって利用するのであれば、他の喫茶店に通う理由がないくらいルノアールは魅力的だと思いますよ。

 ルノアールを愛する会の会員各位、これからも粛々とルノアールの魅力を啓蒙していければと考えています!

 インタビュー後編「ルノアール、唯一無二の「カフェ文化」を生み出す経営戦略」に続く。

<取材・文/小林たかし 撮影/市村円香>

山内真太郎
ルノアールを愛する会」会長。多い時は1日3回喫茶室ルノアールに抱かれに行く。著書『喫茶室ルノアール“本”店vol.1』はKindle「茶道」「サブカル」カテゴリー1位獲得。広告クリエイター&大学講師でもある。

フリーランスのライター、主にweb媒体を中心に様々な分野で執筆を手掛ける。守備範囲は広いがとりわけ、変なもの、ことに関する興味が強い。最近の目標はヘビトンボを食べてみること。

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