上司に仕事の報告をしたら「で?」と返された…何が悪かった?
さらに、問題を解決するためには、コスト(お金、人、時間など)が必要かどうかを含めたトレードオフをまとめておき、それを一緒に報告できれば満点です。
部下:今、Aの案件に関して、こんな問題を起こっていて業務が進んでいません。2パターンの解決策があると思っていますが、どうでしょうか?
上司:どんな解決策なんだい?
部下:1つ目は◯◯で、2つ目が△△です。ただ、1つ目には予算以上のお金がかかります。2つ目は、時間がかかるため、納期が少し遅れます。私は1つ目で進めるべきだと思っていますが、どう思いますか?
上司:そうだね。全体的にみたら君の言うとおり1つ目がいいと思う。
部下:かしこまりました。では進捗は追ってご報告します。
上司:よろしく頼むよ。
このように、問題とともに解決策も報告内容に入れると、「……で? 結局何が言いたいの?」と言われることはなくなるでしょう。
報告のルール、“3T”をマスターしよう!
上司への報告にはちょっとしたルールがあります。そのルールを私は“3T”と呼んでいます。3Tとは「状況(Timeing)」、「内容(Theme)」、「伝え方(Tell)」です。
まず「状況(Timeing)」です。忙しい上司に時間を作ってもらって報告をするわけですから、いつでもいいわけではありません。
依頼された業務にもよりますが、だいたい3日ごとで報告するのがいいと思います。毎日だと多すぎるし、1週間だとちょっと遅い。
「この間のAの案件のことなんだけど、今どうなってる?」と、上司から先に言われてしまうかもしれません。また、報告の時間は「火~金曜の午後もしくは夕方」にするようにしましょう。
週初めの月曜日や午前中は、メールチェックや会議などで忙しいことが多いので、そこを避けることで、「コイツ……こちらのスケジュールも考えた上で行動できるな」と思わせることもできます。
次に「内容(Theme)」ですが、これは先に書いた通りです。現在の進捗具合から後どのくらいで終了する予定なのか、問題点は何で、それを解決するためにどんなことができるのかを端的にまとめ、結論から話しましょう。
最後に「伝え方(Tell)」です。「今少しお時間よろしいですか?」は、悪くはないですが、あと一歩です。
「◯◯の件で少し報告したいのですが、今5分よろしいでしょうか?」。これがベストです。
何の件で、どのくらいの時間がほしいのかを最初に伝えることで、上司も「5分なら大丈夫」なのか「◯◯の件だったら、今じゃなくても大丈夫だからあとで時間作るよ」など判断ができるようになります。
たかが報告、されど報告。上司から「……で?」と言われることが多い方は、ぜひこの報告のルール「3T」を守ってみてください。
<TEXT/秋沢崇夫>