ブラック企業体験者が語る、入社前にわかる6つの危険な兆候
志望動機をしつこく聞いてきたら危ない!?
③社長面接で社長の前だけに湯呑に入ったお茶が置いてある
これは結構危険フラグです。候補者というお客様を相手に、社長だけにお茶がおいてあるということは、候補者をお客さんだと思っていない証拠です。
もっと危険なのは、社長面接の際に総務部長が同じ部屋の端のほうで立って見ている場合です。
「さあ社長! 社長のお眼鏡に叶う人を選んでください!」と総務部長の声が聞こえてくるようです。社長に誰も意見ができない会社はブラック企業に近いと思います。
④志望動機をしつこく深掘りして聞いてくる
入社してもないのに説明会とかで話を聞いただけで、就活生が志望動機なんてちゃんと話せるわけないと僕は思います。選考基準に志望動機の影響が強く入っている会社は、面接でその部分を深掘りして質問してきます。
そしてそんな会社は社員に愛社精神を求めます。愛は強要するものではないです。志望動機なんて何でもいいんです。
志望動機は正直聞いても意味がないと思っています。それは候補者の本音がわかりにくい質問になるからです。薄っぺらい情報から会社を好きと言われたとしてもそれは会社にとっての自己満足にすぎないと思っています。そんな会社は自分の会社を好きになってくれないと採用しないと考えている会社が多いと思います。
本来、聞くべきは「どんな仕事がしたいのか」です。候補者がどんな仕事がしたくて、その環境をうちの会社は提供できるのか? と考えるべきだと思います。
基本給がしっかり明示されていない企業は危険
⑤最終面接なのに数人が同日で順番に面接される
これも少し危険な感じです。最終面接をする人のスケジュールが候補者の予定よりも優先されているんでしょう。
「最終面接なんだから候補者が調整して合わせるべき」って思ってるからこんな感じになるんでしょうね。僕も当時8人くらいが待合室に待っていて順番に面接させられました。
余談ですが、結果、残ったのは僕を含めて4人でしたので、社長が気に入った人じゃないと最終でも落としちゃう会社だったんでしょうね。
⑥労働条件通知書にいろいろと足りない
企業が労働条件通知書で最低でも通知しなければいけない内容は下記の5つです。
■労働契約の期間
■就業の場所・従事する業務の内容
■始業・終業時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇、交代制勤務をさせる場合は就業時転換に関する事項
■賃金の決定・計算・支払いの方法、 賃金の締め切り・支払いの時期に関する事項
■退職に関する事項(解雇の事由を含む)
特に賃金について基本給がしっかり明示されていない企業は危険です。何も問題がないのであれば基本給を明示して困ることなんてないのです。
以上が僕の体験したブラック企業の見分け方です。さらにこれ、20年前の話ですよ! 今こんなことをやっている企業は間違いなく危険です。今の時代は「会社が社員を雇用する」という社会ではなく「人が会社を選択し、会社というフィールドで人として成長する」時代です。
「会社が雇ってやっている、給料を出してやっている」みたいな会社に入っても不幸になるだけです。面接の時でもブラック企業に入ることないように目を光らせておいてくださいね。
<TEXT/前田勇介(株式会社UZUZ)>