上司が「時間を無駄にした」と思わないメールテク“ちょい出し”とは?
ビジネスシーンでもプライベートでも、今や欠かすことができない「メール」。
しかし、手軽で便利であるがゆえに、書き方や内容についてあまり深く考えずにメールを送り、思わぬ誤解やトラブルを招いてしまうケースは少なくありません。特にビジネスシーンでは、メールの書き方、メールの内容ひとつで、送り手の性格や能力が判断されてしまうこともあります。
では、メールで相手に的確に物事を伝え、「こいつはデキる」と評価されるためには、どうすればいいのでしょうか?
今回は『頭の悪い伝え方 頭のいい伝え方』(高橋輝行著/アスコム刊)で紹介されている、メールテク「ちょい出し」についてお話ししましょう。
「時間を無駄にした」と感じさせるメールとは
たとえば、部下が上司に次のような報告メールを送ったとします。
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お疲れ様です。
本日の××社との打ち合わせでは、先方から以下の点についてお問い合わせがありました。
①新商品の名前について
②納期について
③デザインについて
④見積もりについて
このうち①については××××、②については××××、③については××××とお答えしたのですが、④については引き継ぎ案件であるため、私が把握しきれていない点もあります。
つきましては、明日にでも、見積もりについて相談させていただけますでしょうか。
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いかがでしょう。
みなさんのなかにも、このようなメールを送ったり、受け取ったりしたことがある人もいるのではないでしょうか。
「誤解や報告漏れがないように、すべての情報を筋道立てて伝えておきたい」という部下の気持ちはわからなくもありませんが、このメールのうち、上司が本当に把握するべきことは、「明日にでも、見積もりについて相談させていただけますでしょうか」という一文だけです。
しかし、その前に必要のない情報がたくさん書かれているため、どうしても、その一文(上司が本当に把握するべきこと)の印象が薄れてしまいます。さらに、人は「先の見えないこと」に対して、不安感や不快感、モヤモヤした気持ちを抱く傾向があります。
ですから、おそらく上司は、読みながら「このメールはどこに着地するのだろう」「余計な情報が多すぎて内容がわかりにくい」と頭を悩ませ、読み終えたときには「時間を無駄にした」という気持ちになるはずです。
せっかく頑張ってメールを書いたのに、そのような印象を抱かれてしまっては、もったいないですよね。