新人テレアポ女子に聞く、薄給と過酷さに涙。「200件電話してアポ1件」
営業職に配属されたほとんどの若手社員が最初にぶつかるであろう壁、テレアポ。
テレアポといえば、通信販売や宅配訪問などでお客さんを獲得する行為を想像しますが、すべての営業が対個人ではありません。当然ながら、「対法人」で、企業向けにテレアポすることもあります。
働き方改革やブラック企業撲滅が叫ばれている現在、過酷な「テレアポ地獄」に悩む新入社員の声を前回に続き紹介します。
新人は毎日200件電話。ほぼ1日中の作業
くりっとした目が印象的なハルカさん(仮名・23歳)はこの春、大学を卒業し、東京都内にある企業向けの映像制作や紙デザイン、WEB制作などのコンサルティングを行う会社に就職しました。
「新人は毎日200件、テレアポします。私が売っているのは法人向けの人材紹介サービスなのでで『何かほしい人材とかありませんか?』『こういうサービスを始めてみませんか? そのためにはこういう人材がいます!』って電話をかけています。50分で約30件に電話しています」
そのため1時間の昼休憩を除いて、ほぼ1日中、電話をかけ続けなくてはいけません。しかも「電話をかけた回数はデータで管理されていて、ごまかしは不可能」とのこと。しかもよくある個人向けのテレアポと違い、法人向けのテレアポには難点が。
「当たり前ですが、個人に比べて、営業できる母数が圧倒的に少ないんです。電話するのはほぼ都内にある会社ですが、入社して5か月で名簿に載っていた会社はすべて電話してしまいました(笑)。今はネットで『新宿 企業』『池袋 法人』とか検索して、電話番号をしらみつぶしに探しています」
テレアポ成功! それでも仕事は減らない
なんとも効率の悪いやり方です。当然、なかなか成果は出ていません。
「だいたいノルマにある200件に電話をかけて、なんとか1件だけ面会までこぎつけられるくらい。あとは私の場合、まだ新人なので面会の予約が取れたら、自分でそこに訪問しなくちゃいけないので、そのための資料作成の準備もあります。なので、面会が取れると、むしろ忙しくなりますね」
残業することも多いようですが、ハルカさんによれば給料は「手取りで18万円しかもらえない」とのこと。とはいえ、「法人向けだからこそのメリットもある」とも。