「毎日ネットニュースにコメント」孤独でも充実したアラサー男性の主張
昔から人付き合いが苦手だった人はもちろん、学生時代はそれなりに友人がいた方でも社会人になってからは疎遠となり、実は孤独なんて話は最近よく聞きます。そんな彼らにとって社会との大きな接点にとっているのがネット。
例えば、SNSやネットニュース、掲示板サイトなどにコメントを書き込み、反応を見て承認欲求を満たす人は決して少なくありません。
2022年5月に三菱総合研究所が発表した『インターネット上の誹謗中傷情報の流通実態に関するアンケート調査結果』によると、内容に関係なく過去1年間にコメントを書き込んだ経験を持つ人の割合は、Twitterが20%でInstagramが14.9%。以下、YouTube12.1%、Facebook9.6%、Yahoo!コメント(知恵袋、ニュースなど)5.7%と続いています。
反論コメントでもうれしい?
倉庫管理会社に勤める田村孝伸さん(仮名・30歳)も、ここ数年はほぼ毎日ネットニュースなどにコメントを投稿するヘビーユーザー。多いときは1日に数十件書き込むこともあるといいます。
「すっかり日課です(笑)。いいね!や同意のコメントだけでなく、反対意見でも嬉しいですね。しっかり読んでくれているわけですし、ケンカ腰の内容でもあまりイラッとすることはないかな。無反応よりは全然ありがたいですよ。今はここが自分にとって人と交流できる数少ない場所なんで」
小さいころから集団の中に上手く馴染むことができず、中学校に入ると不登校に。高校は通信制だったので無事に卒業できたものの、大学では再び孤立。キャンパスに行くことができなくなり、2年生のときに中退してしまいます。
今の仕事は退屈だが、居心地は良い
その後、ライン作業の機械工場や警備員などいくつかのアルバイトを転々とし、3年前に今の会社に入社。最初は契約社員でしたが現在は正社員として働いています。
「このまま非正規雇用が続くもんだと覚悟していたから会社には感謝しかありません。倉庫の管理業務という退屈で面白味のない仕事ですが、人とほとんど接することがないので居心地は良いです。きっと営業やデスクワークなどの普通の職場だったら上司や同僚との人間関係が上手く築けず、すぐ辞めてしまったと思うから」