bizSPA!

世界同時株安にも強い「相場の読み解き」方法。投資のプロなら知っている

コラム

 新型コロナウイルス感染症に続く、ウクライナ情勢の悪化により、リスクオフの動きとなった日経平均株価は2022年3月に一時2万4000円台まで売り叩かれました。その後、短期間で2万8000円台までリバウンドしたものの、米国政策金利の利上げの実施などにより、世界同時株安になっています。

チャート分析

※画像はイメージです(以下同じ)

 そんななかで注目されているのが、過去の値動きや経験則だけでなく、投資家心理も反映している「チャート分析」です。コロナやウクライナ情勢といったマーケットリスクさえも織り込んでいるため、株式市場だけではなく、FX(外国為替証拠金取引)やビットコインといったさまざまな金融商品で活用することができる万能な分析手法です。

 マネックス証券の福島 理さんは最新の著書『勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2』で一歩踏み込んだ分析を紹介しています。投資のプロが知っている「チャート分析」とはいったい何なのか。詳しく見ていきましょう(以下、同書より一部編集のうえ抜粋)。

チャート分析はやっぱり重要

 日々変わりゆく相場を分析するために、機関投資家やファンドマネージャーなどのプロをはじめ、多くの個人トレーダーが使っているのが「チャート分析(テクニカル分析)」です。

 このテクニカル分析は過去の値動きを示したチャートに、「移動平均線」や「MACD」、「RSI」などのテクニカル指標を付け加え、相場の方向やパターンなどを把握して、今後の相場の予想に役立てようとする手法です。

 チャートは、各国の景気動向や金融政策、政治、地政学的リスクの他、個別企業の景気状況など、様々な事柄を織り込みながら形成されますが、中でも、投資を行う時のトレーダーの欲望や願望、恐怖などの心理が色濃く反映されることから、「過去にも似たようなパターンがあれば、将来も同じようなパターンになる可能性がある」とされています。

 よって、過去の値動きを分析することは非常に重要であり、その分析結果から、売買の判断をするのが、株やFX(外国為替証拠金取引)、暗号資産(仮想通貨)の取引で勝率を上げていくために必要なことです。

テクニカル分析のメリットとデメリット

チャート分析

福島 理『勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2』(扶桑社)

 ただ、テクニカル分析だけで必ずしも勝てるわけではありませんし、間違った判断をすることもあります。よって、テクニカル分析のメリットだけではなく、デメリットも把握することで、よりうまい使い方ができると考えられます。

◆テクニカル分析のメリット
1:相場の値動きを視覚的に容易に、把握することができる

 今やパソコンやタブレット端末、スマートフォンでチャートを簡単にキレイに見ることができますが、テクニカル指標を付け加えたチャートを見れば、相場の流れを瞬時に認識することが可能です。

2:プロと同じ情報を同じスピードで取得することができる

 証券会社やFX会社などで提供している取引ツールは、プロが使っているツールとほぼ変わりません。よってチャートからはプロと同じ情報を得ることができます。よって、ネット環境さえ整っていれば、チャートからは「プロと同じスピード」で、同じ情報を得ることができます。

勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2

勝ってる投資家はみんな知っている チャート分析2

投資に絶対必要なチャート分析+テクニカル分析の新たなパイオニア本、待望の続編が登場!

人気タグ

おすすめ記事