“郊外の覇者”イオンモールが「東京23区」に初出店!驚きの「人気タウン」に決まった背景
あらゆる業種の商業施設が集積する東京。しかし、郊外のロードサイドを中心に展開する店舗は「全国各地にあるにもかかわらず都心にない店舗ブランド」も少なくない。その代表格の1つが流通大手・イオングループが運営する大型ショッピングセンター「イオンモール」であろう。
イオンモールといえば郊外の巨大な建物内にイオンの総合スーパーを核として多くのテナントが並ぶものであり、地方では「流通業の覇者」「地域で最も若者の集まる場所」として語られることがある一方で、「生まれも育ちも東京23区」であれば「一度もイオンモールに行ったことがない」という人もいるかも知れない。
東京・横浜の新イオンモールの共通点
しかし、近年はそのイオンモールが「都市型戦略」を採りつつあり、しかも2023年秋には同社運営のショッピングセンターが東京23区内に初出店を果たすという。一体どこにできるのか、そしてどこにそんな土地があったのか――。
東京23区初となるイオンモールのショッピングセンターができるのは、なんと「住みたいまち」ランキング上位常連の目黒区自由が丘。しかも、東急自由が丘駅から歩いて3分ほどの超一等地だ。
自由が丘駅といえば東急東横線と大井町線が交差するジャンクションであり、駅前には細い路地も多い。一体どこにそんな土地があったのか!? と思いきや、その建設予定地はイオン傘下となったスーパー「ピーコックストア自由が丘店」(旧・大丸ピーコック、2021年5月閉店)と隣接する立体駐車場の跡地だという。
どちらも「傘下に収めた他社店舗」の跡地だった
さらに、イオンモールは自由が丘出店と同じ2023年秋に「横浜市初出店」として横浜の超一等地・JR横浜駅西口への進出も明らかにしている。実はこちらも自由が丘と同様、イオン傘下となったスーパー「ダイエー横浜西口店」(2019年2月閉店)の跡地を活用するかたちでの出店となる。
さて、2022年時点は東京23区内に「イオンモール」はないものの、イオンの総合スーパー店舗はいくつか存在する。
しかし、それらのうち「都市型」「駅チカ」の店舗は、ほとんどがもともとイオン(旧ジャスコ)だった訳ではなく、イオン傘下となった他社店舗だったもの。
東京23区近辺の「駅チカ大型イオン」(いずれもイオンモールではない総合スーパー)ならば東武練馬駅前、西新井駅前、妙典駅前、新浦安駅前、光が丘駅前などにあるが、前者3つはマイカル(サティ)、後者2つはダイエーの店舗だった。