クラッシャー上司には「戦わずして勝つ」モラハラ対策カウンセラーが教える必勝法
「働き方改革」に続き、厚生労働省が昨年6月に打ち出した「パワハラ防止法」。これで被害も減るかと思いきや、さらに凶暴な「クラッシャー上司」が登場しているという。パワハラ網から漏れ出たクラッシャー上司の撃退法を探った。
クラッシャー上司撃退法は「戦わずして勝つ」
自らを正義だと思い込んでいるだけに、御し難いクラッシャー上司。そんな、彼・彼女らの標的になりやすいのはどんなタイプの人なのだろうか。モラハラ対策カウンセラーのJoe氏(@moraharagekokuj)は、こう語る。
「努力なくして他人には認められないという考えを持ち、承認欲求が強い。目の前のことに没頭して客観性を持てず、かつ依存度が高いタイプの人ですね」
毎日数えきれないほど相談を受ける中で、被害を受けている人の共通項が見えてきたという。そんなJoe氏に、クラッシャー上司の標的になってしまった場合の対処法を聞いてみたところ、意外にも戦法の基本は「戦わずして勝つ」だった。
「クラッシャーは、標的のことをいわば『仕事のできないブタ』だと思っているのです。ならば、ブタのままで相手を支配しにいくのが得策です。弱者がいきなり噛みついてくるほどクラッシャーにとって腹立たしいことはないので、波風が立たないようじわじわと自分を変化させていってください」
必要最低限の受け答えで距離感をつくる
具体策としては、加害者に対して「言葉」と「感情」を減らすこと。無表情ではなくうっすらと笑みを浮かべ、必要最低限の受け答えで乗り切る。
「そうした対応を続けることで『何だか薄気味悪いヤツ』だと思わせることがポイント。反応をゼロにすると、それは攻撃になってしまうので逆効果です」
薄気味悪い言動に対して、クラッシャーがどう出てくるかをじっくり観察すると、相手の弱点まで見えてくる。
「しかし、そこをいきなり突くような攻撃は不要。ただ知っていればいいんです。その上で、今度はちょっと上から相手の言葉に共感しにいくんです」
「そうですね」ではなく、不気味さを残しながら「ああ、わかりますよ」と相づちを打つ。そうした言動を続けて、最終的に取り付く島もない距離感をつくり上げれば作戦成功だという。