“仕事が終わらない”を解消。劇的に効率アップする「5分と1時間の使い方」
「終わった」と思った仕事を上司に提出したら、大きな修正を命じられる。そこにかかる工数は、時間のムダになります。それに、作業のモチベーションは上がりません。時間ドロボーの被害にあうわけです……。
過去4万人以上のビジネスパーソンを指導してきた人気研修講師の濱田秀彦さん。最新刊では、コロナショック以降の経営層・上司層・部下層の悩みを受け止める中で明らかになった“新しい評価基準”と、それをクリアするための対策を提示しています。今回はテレワークで上司・部下ともに大きな悩みとなっている「時間管理」について、ちょっとした工夫で劇的に生産性を向上させる方法を紹介します。
※本記事は『『ニューノーマル」最強仕事術』(講談社ビーシー)から再編集し、抜粋しました。
時間ドロボーを退治する指示の受け方
上司としても、「出てきた」と思ったものが想定とは異なると、修正指示をし、再提出を待たねばなりません。このように「仕事のやり直し」は上司、部下双方にとって望ましくないものです。
多くの場合、仕事のやり直しは発注者と請負者の間で、ゴールイメージが共有できていないことから起こります。これまでもそういうことはあったでしょう。ただ、職場にいれば、発注されたタスクに関し、上司に「例の件、こんな感じでいいですかね」と軽く確認することもできます。
また、自席のそばを通った上司がパソコンの画面を見て「これ例の件?」と声をかけてきて、そこでイメージのギャップが埋められるかもしれません。しかし、コロナ禍で上司と部下が離れて仕事をするようになると、そういった機会も少なくなります。その結果、イメージのギャップが放置され、やり直しになり、ムダな時間が増えてしまうということになりかねません。
イメージにズレが生じないためには
時間管理において、「作業前のイメージあわせ」が、より大きなポイントになってくるのです。どうすればよいか考えましょう。ゴールが共有できない原因は2つあります。ひとつは、ゴールイメージがあいまいなまま仕事を受けてしまうことです。
これが一番多いのですが、ゴールイメージを明確にしたにも関わらず、イメージにズレが生じることがあります。それは、発注者が自分の言ったことを忘れてしまい、完成後に予定になかったことや、当初と矛盾することを言ってくるというケースです。
そういう場合、パワーバランスは発注者のほうが上。押し切られ、泣く泣く作り直しということになります。これを防ぐカギは、仕事を請け負う時に完成予想図を作ることにあります。