コロナ移住で注目度No.1「千葉県八街」とは。不動産マンに聞く
不動産・住宅情報サイト「LIFULL HOME’S」を運営する株式会社LIFULL(ライフル)が発表した、「コロナ禍での問合せ増加率ランキング」首都圏版。withコロナ時代を見据えてか、東京都に隣接する3県の駅が多数ランクインするなか、見事1位となったのが千葉県の八街(やちまた)でした。
多くの人が八街に関心を寄せる背景には何があるのでしょうか。「全宅ツイ 業界ウラ話」を連載中の不動産団体「全国宅地建物取引ツイッタラー協会」(全宅ツイ)に八街の魅力について聞きました。
なぜ人気? 千葉県「八街」の魅力
八街出身の「不動産まるこ」(@fudosanmaruco)さんは、地名の由来を次のように紹介します。
「八街は明治時代の開墾で開けた街で、千葉県で8番目に開拓された街(=八街)であることが由来です」
注目される第一の理由として、不動産まるこさんがあげるのが不動産価格の安さです。
「八街エリアの不動産価格はかなりお手頃です。中古戸建てなら、駅距離や築年にこだわらなければ100万円台から購入できます。土地も同様に安くて、駅徒歩10分以内の分譲地で坪12万円くらい、駅距離にこだわらなければ坪3万円から見つかります。こんな感じで土地が安い地域なので住居形態は戸建てが主流、私の知る限り八街でマンションと呼べる建物は一棟のみです」
また、とりあえずお試しで住みたい人には賃貸物件の家賃もリーズナブルです。
「アパートは坪賃料3000円前後が相場です。新築アパートが乱立気味なので、予算5万円台もあれば、新婚カップルにピッタリな築浅物件が見つかります」
住みやすさの一方「やちぼこり」が
住居費の安さからコロナ移住の候補地として浮上した八街。近年増加する自然災害に強い点も、不動産まる子さんは評価ポイントにあげます。
「八街市全体が下総台地に位置しており、標高14~70メートルの高台にあります。大雨による被害がほぼ見られませんし、千葉県の真ん中に位置するので津波の心配もありません。しかも下総台地は、地盤が固く地震にも強いと、総合的に災害に強い街だと思います」
家賃も安く災害に強い街である一方、八街に住むと避けられない問題として挙がるのが「やちぼこり」の被害です。
「特産品の落花生を秋に収穫した後、冬の乾燥で落花生畑の砂埃が舞い上がる砂害を“やちぼこり”といいます。空が黄色くなり、車を運転していると前方が見づらかったり、歩行が困難なこともあります」(不動産まるこ)