30代記者がOYO LIFE「1か月テレワーク生活」に挑戦した結果
都内の企業を中心にはじまった在宅勤務・テレワーク。「自宅で仕事ができてラッキー!」と考えていたが、ここにきて仕事の効率が落ちてきた人も少なくないだろう。
5月から職場がテレワークに移行した筆者も、当初は自宅で仕事を行っていたが、7月に入る頃には身も心もダラけきってしまっていた。理由は2つあって、1つは「慣れ」。もうひとつは、共働き世帯である筆者の妻もテレワークになり、リビングで2人並んで作業する状態になったからだ。
そもそも日本、特に都心の住宅事情はテレワークには不向きだと思う。広い一軒家でいくつも部屋がある海外と比べて、ほとんどの人が部屋数の少ないマンション・アパートに住んでいて、とても集中できない。そのため、どこかに仕事場を安く借りれないかと考えていた――。
コロナで広がる都心のテレワーク事情
緊急事態宣言の発令後、テレワーク支援を行う事業者が出てきている。アパホテルや東横インといったビジネスホテルはコロナ禍の売上減をまかなうため、テレワークプランの提供を開始した。
試しに大手旅行サイト「楽天トラベル」で検索すると、渋谷区のデザイナーズホテルの2週間滞在プランがヒット。渋谷駅からもほど近い場所にあるおしゃれなホテルだと、男女混合のドミトリータイプに2万2000円程度で泊まれる。ちなみに、個人情報や機密情報を扱う人は、4万5000円支払えば個室タイプにも泊まれる(※価格は8月26日時点)。
あるいはコワーキングスペースやレンタルスペースを使う人も多いだろう。そんななか家具家電つきアパートメントサービス「OYO LIFE」を運営するOYO Japan合同会社はテレワーク環境をサポートする「テレワークオプション」の提供を7月21日にスタート。
今回は、自宅でのリモートワークに断念した筆者が、渋谷区にあるOYO LIFEの物件で、PC台、電源コード、デスクライト、座椅子といった「テレワークオプション」付きのリモートワークに挑戦してみた。
入居物件の鍵の受け取りは店舗で
早速、7月某日。テレワーク生活を過ごすことになるマンションに向かう。当初、テレワークの候補地は台東区上野、中野区江古田、港区白金台もあがっていた。しかし、すんでのところで別の希望者に取られてしまい、紆余曲折の末、決まったのが渋谷駅に近いマンションだった。ちなみに滞在する時期や長さによって値段が異なるが、渋谷界隈のOYO LIFEは10万円台前半~入居できるという。
そもそもOYO LIFEの特徴は、仲介手数料、敷金、礼金0。最短翌日から住めて保険やほとんどの物件に家具家電もついていること。入居までの手続きがスマホで完結するため、いわば身ひとつで引っ越しができる。その手軽さゆえ、人気エリアは取り合いになるのかもしれない。
渋谷駅に到着して、最寄りのソフトバンクショップで、部屋の鍵を受け取る(ソフトバンクはOYO JAPANの出資会社のひとつ)。前日までに送られてきたメールの指示に従い、ショップ奥にあるボックスに暗証番号を入力し、部屋の鍵を取り出す。誰とも話すことなく、受付完了してしまった。今回初めて試してみたが、噂通り自動化されていて驚いた。