パチンコ店員「給料も福利厚生も悪くない」叩かれても就職する人の言い分
緊急事態宣言中、メディアや国民から大バッシングを受けたパチンコホール業界。なかには資金繰りの悪化で倒産に追い込まれた会社もありますが、働き手の中からは「労働環境は意外と悪くない」といった声を聞きます。
実際にお店を訪れたことがある人は知っていると思いますが、店舗スタッフの大半が若い人たち。従業員の平均年齢は各チェーンで多少違いはあるものの30歳前後のところがほとんどです。
社員寮があるから住居費が抑えられる
「自分の会社ではマンションやアパートの部屋を社員寮向けに借り上げていて、本人負担は本来の家賃の3分の1。住居費を大幅に抑えることができるので本当に助かっています」
そう話すのは、中堅ホールチェーン入社5年目の諸井邦彦さん(仮名・26歳)。調べたところ、会社にもよりますが家賃の本人負担の割合は30~50%。業界的に昔から寮のあるところが多く、地方の小さなホールチェーンでも寮完備は珍しいことではないそうです。
実際、20代の社会人がひとり暮らしをする場合、家賃は大きな負担。近年は企業の住宅手当も減っており、2015年の厚生労働省「就労条件総合調査」によると、従業員1000人以上の企業でも労働者1人あたりの住宅手当の平均額は1万9333円。しかも、支給する企業の割合は59.1%と全体の6割程度です。
「長めの休みが簡単に取れる」という人も
借り上げ寮の場合、自分で住む場所を選べないとはいえ、金銭的負担が少ないのは明らかです。
「ホールは年中無休のため、お盆や年末年始もずらして休むことが多いですが、1週間程度の休みならあっさり認めてくれます。有休もちゃんと消化しないと上司から注意されるほどです。残業はあったとしても月に10時間程度ですし、ブラックなんかじゃ全然ありません。給料だって私の初任給は21万7900円。入社した年の大卒男子の初任給の平均額(※20万5900円/2016年厚生労働省『賃金構造基本統計調査』)よりも1万円以上も多かったほどです」