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コロナで見えた働き方の本質。リクルートとバンダイでも見た景色<常見陽平>

学び

 6月11日に「東京アラート」が解除され、翌日12日にステップ3へ移行した。世の中は少しずつ、この先の「アフターコロナ」に向けて動き始めている。医療の面では抜本的な解決がいまだ見えない以上、世間的にはウイルスとの共生、いわゆる「ウィズコロナ」の必要性も叫ばれている。

アフターコロナ

※画像はイメージです(以下同じ)

 しかし、新しいライフスタイル「ニュー・ノーマル」の浸透に向けて、世の中の働き方も変わりつつあるのかもしれない(寄稿:常見陽平氏【働き方評論家】)。

「人と会う」大切さに気が付いた

 筆者は日々、大学教員をしながら論評活動へ打ち込んでいる。コロナ禍では社会的にさまざまな変化が起きているが、学生たちも最近では、オンラインでの説明会や面接に粛々と参加している。

 一方で、大学側の学生に対する就職指導もオンラインへと移行して、模擬面接などに取り組んでいる中では、ニュー・ノーマルが求められる時代に向けた仕組みにわずかながらの可能性も見え始めている。

 しかし、だ。新しい生活様式を模索している今、学生たちだけではなく、私たちも「人と会うことに支えられていた」と気が付いているのではないだろうか。事実、周りに人がいるほうが仕事が上手く運んでいた人たちからは、とまどいの声も上がっている。

 学生たちにしろ、面接で失敗して就活に対するモチベーションが下がってしまったときなど、友だちとお茶をしたり、大学でリクルートスーツを来た同期生を見れば、やる気がみなぎってきたかもしれない。

 それはたとえ、経営者であっても変わりない。誰もが自分自身を律することができるわけでもなく、何かをやろうと思っても、そもそもが自分一人ではなかなか重い腰を上げづらい人たちもいる。やはり、コロナ禍での環境の変化は、まだ始まったばかりといえるだろう。

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