稼げる通訳ガイドに!規制緩和で広がる「インバウンド副業」の可能性
ターミナル駅に行くと、複数の外国人を相手に街中を案内するツアーの光景をよく目にするようになりました。
実は今年1月4日から新しい「通訳案内士法」が施行され、これまで国家資格がないとできなかった有料の通訳ガイドが、一般の人でもできるようになったのです。
今回、この規制緩和を受けて、まさに渋谷で有料の観光案内を行う企業、ジェイノベーションズのツアーに同行しました。
ガイドブックにない、ローカルな渋谷を巡るツアー
平日の18時、ハチ公広場にある緑色の電車前からツアーは始まりました。
この日、参加したのは、年配のロシア人ご夫婦と、マイアミから来たアメリカ人のご家族(両親と娘さん)の2組。
案内するのは、これまでボランティアでのツアーガイドを数多く経験してきた同社社員の野村昇吾さん。地図を配り、流暢な英語でツアーの概要を説明すると、早速出発です。
工事中の渋谷駅前を通り抜け東口へ。観光客があまり足を向けそうにない裏路地へと入っていきます。
立ち止まったのはつけ麺屋の前。看板を囲み、野村さんがつけ麺について説明します。
「大阪でお好み焼きは食べたけど、つけ麺はまだ」というアメリカ人の女のコ。今までの日本観光で何を食べたかという話題で盛り上がっていました。
続いて、金王八幡宮に到着。ここでは、「神社」と「お寺」の違いや手水の作法、お賽銭で五円玉を使う理由など、説明することが盛りだくさん。野村さんの淀みない解説が光ります。
一つひとつの説明にみんな真剣に耳を傾け、参拝を体験していました。
外国人が盛り上がる意外なスポットとは?
ヒカリエでは展望フロアへ。2027年の渋谷の街並みを再現した模型と、現在の渋谷の風景を見比べました。
そんななか、ヒカリエで一番注目を浴びたのは、意外にも入り口に置かれた傘をビニールにしまう装置。野村さんが、濡れた傘をひょいと装置に差し込んで引き抜いてみせると、一瞬で傘がビニールの中に!
なかなか口のあかないビニールと格闘中だったアメリカ人のお父さんは、それを目にしていたく感心。早速、自分の傘でも試していました。
日もすっかり沈んだ頃、最後に立ち寄ったのが「のんべえ横丁」。細い路地の両側に焼鳥屋やおでん屋、モダンなワインバーまでがひしめき並びます。
一歩進めばもう次のお店という驚きの狭さに一行は興味津々の様子。店内を一軒一軒、熱心に覗き込んでいました。そして、スクランブル交差点の真ん中で記念撮影をしたあと、ハチ公広場へと戻り、1時間のツアーは終了しました。