新人研修の定番「テレアポ」3つの極意。声のトーンで全く違う
古くから営業は“足で稼ぐ”とも言われていますが、それに対して、電話によって営業活動を行うのがテレフォンアポインター(以下、テレアポ)の仕事。
とはいえ、コネや実力もない20代がテレアポを行っても、なかなか結果出ないもの。なかには1日数百件のノルマをこなし、疲弊している人も多いのでは?
テレアポで営業成績を上げるためには、どのようなメソッドがあるのでしょうか。関西最大級のコールセンター会社・カスタマーリレーションテレマーケティングで、若くしてスーパーバイザーの役職に就く正木達朗さん(28)に、テレアポの極意を聞いてみました。
極意1:テレアポの鉄則は“笑声”
電話という遠隔でのコミュニケーションによって商材・サービスを案内するテレアポの仕事。正木さんは「テレアポの鉄則は“笑声(えごえ)”にある」と言います。
「大前提として“笑声”があります。テレアポなので対面するわけではないのですが、常に笑顔で話すように心がけています。会話のときの表情によって声の質が変わり、伝わり方も変わっていきます。例えば、ホテルマンのような接客業をされている方は、声を出さなくても表情で挨拶してくれますよね。表情だけでも気遣いが伝わるというか、それに近いイメージです」
正木さんは非対面でのコミュニケーションでも表情の重要性を説きます。テレアポの営業はトークスクリプト(営業台本)に則って行われますが、そこにもテレアポならではの工夫が必要となってくるようです。
「基本的なトークスクリプトが作られていますけど、経験の浅い新人の場合だと『いつもお世話になっております。〇〇の〇〇でございます(棒読み)』のようにただ読み上げるだけになりがちです。絵本の『むかーし、むかーし、あるところに』のように抑揚をつけて言ったほうが興味が惹かれるじゃないですか」
さらに正木さんは、顔が見えてないため、「いつもの2倍くらいオーバーに話すこと」を意識していると言います。
「友人に面白い映画を心から勧めたいとき、『すごく面白かったよ!』って強調するじゃないですか。それで『じゃあ、観ようかな』って気持ちにさせる。『この商品がすごくいいですよ!』という気持ちを込めて話すだけで、同じスクリプトを読んでいても成績に差が出てきます」