【GWの会食で免疫対策するなら?】管理栄養士が教える会食で選びたいメニューやお酒の摂り方
目次
アルコールの摂り方【1】適量を知る
会食に欠かせないアルコール。免疫の観点からも、飲みすぎはよくないという。
「アルコールはウイルスの侵入を防いでくれる喉や胃腸の粘膜を荒らし、自然免疫や獲得免疫等の免疫機能も低下させてしまうといわれています。
適度な飲酒は血流を促すといった利点もありますが、過度になると高血圧等を招き、血管を傷つけ、ウイルスなどからのバリア機能を弱めることにもつながります。
1日の適量は、純アルコール量で20g程度(ビールなら中びん1本(500ml)、日本酒は1合(180ml)、ワインなら1/4本(180ml)程度)といわれますので、自分の体質やその日の状態も見極めた上で、適正な範囲での飲酒を心がけましょう」
アルコールの摂り方【2】ノンアル・チェイサーなどで飲みすぎない工夫を
「ノンアルコールビールや、度数の低いアルコールをチョイスする、チェイサーとして水やお茶を一緒に飲み、飲み過ぎないようにするなど工夫をしてみてください」
アルコールの摂り方【3】料理を一緒に食べる
「急激な血中アルコール濃度の上昇を抑えるために料理も一緒に食べ進め、アルコール主体でお腹を満たさないようにするなどの工夫もおすすめです」
アルコールの摂り方【4】脱水を避ける意味でもチェイサー活用を
「アルコールには利尿作用があります。ビールやワインなどで摂取した水分以上に体内の水分が失われます。脱水状態になることで血液がドロドロになると、免疫機能が弱まる可能性がありますので、そうした際の水分補給という視点でも、チェイサーとして水やお茶などを取り入れることはおすすめです」
栄養素は偏りなくバランスよく摂ることが条件
「栄養素は体内で他の栄養素と相互連携して働くので、不足する栄養素があると、その分、上手く機能できないことがあります。栄養素の偏りが出ないよう、幅広い食品群から食事を摂取し、バランスの整った食生活を送ることが重要です」
しかし忙しいときなどは、どうしても栄養バランスまで意識しづらい。そのようなときには、簡単に栄養素を補給できる青汁などの栄養のある食品を利用したり、腸活も一つの方法だという。
「例えば、青汁のように、パウダータイプをミルクや豆乳で割って飲んだり、ヨーグルトにかけたり、お味噌汁や調味料に混ぜたりして手軽に摂取できます。ワカメや昆布などと同類の藻類の一種であるユーグレナを取り入れてみるのもおすすめです。59種類の栄養素を含みますし、細胞壁をもたないため、栄養素が体内に吸収されやすい特長があります。
また腸内環境を整える腸活も、免疫機能の対策におすすめです。発酵食品であるヨーグルトやぬか漬けなどの良質な菌を含む食品も、継続的に摂取しましょう」
5月は行楽シーズン。外での飲食は増えるだろう。マスクなし会食にも耐えうる身体づくりを心がけよう。
<取材・文/一ノ瀬聡子>
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【Shie】
大学卒業後、大手食品メーカーに研究員として16年在籍。サラダ・惣菜・調味料等の商品開発、商品価値を活かしたレシピ開発、美味しさの数値化等に従事。2021年9月に独立後、TVやラジオ出演、レシピや商品開発、開発コンサル、コラム執筆、セミナー講師、フードコーディネート等を行う。著書に「オートミール健康レシピ」がある。
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