仕事で辛くなってしまうのは「楽しくやろう」「幸せになりたい」と思うから
その気持ちを捨てると見える世界が変わる
もしそのような楽しい瞬間ばかりの仕事をしている人がいるとしたら、「その人がめちゃくちゃ有能な人」「あってないようなレベルの報酬しかもらえない仕事」のどちらかです。また、ぱっと見で「この人めっちゃ楽しそうやな」と思ったとしても、実は内面にいろいろ抱えているケースの方が大半です。その人は、楽しそうに見せることが自分にとってもチームにとっても最適解だからそうしているだけであって、実際はツラいことがメインなのです。
コンサルティングファーム時代のツラさと、Zenyum Japanの社長になってからの仕事のツラさは少々趣が異なります。外部の経済環境、チームマネジメント、お客さまやパートナーさまへのサービス提供、それらがツラさの源になるケースが多いです。もちろん前向きに捉えて改善に勤しむことは重要なのですが、常にポジティブシンキングだと正直疲れます。そうではなく、「仕事とはツラいものである」「幸せになろうなどと思わない」「苛烈にやる」、そのようなメンタリティをキープするようにしています。「幸せになろう、楽しくやろう」という期待値を投げ捨てた瞬間に、自分の期待とリアルの仕事が一致します。その瞬間、真に「仕事をする」ということに全集中できるようになり、結果がついてくるようになります。
楽しくやりたい、幸せになりたい、という気持ちは痛いほどわかります。ただ、実はそれが仕事をツラくしている元凶なのです。その気持ち、いったんゴミ箱に叩き込んでみてください。見える世界が変わってきます。
<TEXT/Zenyum Japan代表取締役社長 伊藤 祐>