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タワマン文学に注目が集まる!年末の風物詩 「クソ物件オブザイヤー2022」運営が語る手応え

暮らし

「人をバカにしてる!」という読者の意見も

息が詰まるようなこの場所で

外山薫『息が詰まるようなこの場所で』(KADOKAWA)

グル:麻布競馬場先生の著書を読んで「人をバカにしてる!」というようなご意見を言う人が時々いますが、私は先生の文章からはどこか「それでも頑張ろうぜ。(東京と資本に抗ってるのは)お前だけじゃないんだぜ」みたいなことを感じます。先生の著書が成り上がりの多い不動産屋さんたちにも好評なのはそういうところからではないでしょうか。

 もうひとつの才能は『息が詰まるようなこの場所で』(KADOKAWA、発売は2023年1月30日)の外山薫(窓際三等兵)先生。麻布競馬場先生よりずっと陰湿でヌメッとしたタイプのタワマン文学を、普段のツイートでも、タワマン、お受験、SAPIX、モンクレール、インター、スケボーなどみんなの心をかきむしるワードをちりばめて数千favを簡単に連発しているセンスで書かれています。

「みなさん誤解されてますが、僕は湾岸というエリアを叩いているんじゃないんです。そこに住む皆さんのタワマンより高い自意識や人間なら誰しもが持つ縄張り意識、エゴを面白がってるだけなんです」と常々叫んでいらっしゃる窓際先生のデビュー作、とても楽しみです。また、KBOYのサブイベントで、みなさんにタワマン文学を投票してもらう「#タワマン文学大賞」というのもやってます。

宅建試験で36点か35点かぐらいの差

クソ物件オブザイヤー2022

歴代大賞作品に贈られたツームストーン。不動産業界において名誉ある賞と位置づけられている

――現在開催中のKBOY、投票の呼びかけをお願いします。

グル:お陰様で今年で9年目を迎えるクソ物件オブザイヤー。ちょっと投稿するのは難しかった皆さんもぜひ、最優秀賞を決定する投票にはご参加ください。指をくわえて見てるのと、実際に投稿してお祭りに参加するのは、今年の宅建試験で36点か35点かぐらいの差があります。投票しないと来年はあなたの担当物件がやお家がKBOYに載っちゃうかもしれないよ!

――最後に、イベントファンへのメッセージなどありましたら。

グル:ある不動産投資家をして「純資産10億円を突破するより難しい」と言わしめた、KBOY最優秀賞受賞。この栄冠を達成した投稿者には毎年、記念のツームストーンが贈られます。そのツームストーンには毎年、その年を象徴する不動産業界で発せられた名言が刻まれています。ここ数年ですと「エビどう?」「日本の物件ぜんぶ買うたる」「向こうからくる物件は全部クソ」「大丈夫! 大丈夫!」といった感じです。さて今年はどのような言葉が刻まれるのか、みなさん楽しみにしてください。

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