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“夜職”経験者向きの「意外な転職先」。未経験でも積極的に採用する企業も

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金銭感覚が一般社会とズレている?

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――一方で夜職を経験していると金銭感覚や給料に対する価値観も少しマヒしてしまい、お給料の面で納得できずに結局夜職に戻るケースもあるのでしょうか。

染谷:昼職に転職したい人はお金では買えない安定や安心がほしいのと「そもそも夜職だから高い給料だった」と理解していることがほとんどです。そもそもたくさんのお金を得られる職業だったからこそお金にしっかりしていることが多いので、金銭感覚が一般社会とズレている人は少数派だと思います。でもだからこそ営業職など目に見える数値でやる気になる人も多いです。

――昼職に転職したいものの、夜職経験の過去を隠そうとしていたり過去があるからまともな昼職は無理だと諦めてしまったりする人もいるかと思います。夜職経験という経歴をプラスに捉えるために大事なことはなんでしょうか。

坪嶋:そもそも「夜職経験は後ろめたいことではない」と本人たちがいち早く気付いてほしいです。悪いことだと本人たちも思っているから隠そうとするわけですが、まずはその意識を変えるべきかと。何も悪いことはしていないので胸を張って夜職経験の過去を言えるようになってほしいです。

夜職経験の過去は大きな武器

坪嶋:「いつバレるのだろう」とビクビクしたり「夜職経験者だから」と無意識で卑下したりすれば、せっかく転職できても話し方や働き方がマイナスに働いてしまいます。やはり隠さなければいけない企業ではなくオープンにしても大丈夫な企業に勤めて、自分の過去を「こんなに頑張っていた」と話せる環境に身を置いてほしいですね。

染谷:今となってはネタにしている人もたくさんいます。商談の際には最初のトークで「キャバクラやっていました!」と他の人にはない武器にしている人は多いです。夜職をやっていた人は「自分にはビジネススキルがない」「昼職が向いていない」とネガティブに思う人もいますが、私自身がこうして昼職に転職してバリバリやっています。自分の過去を前向きに捉えて、不安に思わずに昼職に挑戦してほしいですね。

<取材・文/角やえこ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

斜に構えすぎて真っ直ぐになったフリーライター

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