中古CD買取で500万円も!山下達郎など「高額買取品を見つける」5つのポイント
「箱帯」はそのままの状態で残っていたらレア
――山下達郎さん以外に具体的に高騰している中古CDのアーティストはいますか?
佐藤:「このアーティストだから必ず高い」っていうよりは、このプレス/バージョンは高いけど、これは安いというのがあるんです。同じ作品タイトルでも、初期にだけ発売されたパッケージだと値段がグッと上がってきたりとか。
――では、具体的な傾向や見分けるポイントなどを教えてください。
佐藤:見分けやすいパーツとして「帯」があります。とくに「箱帯」は特徴的ですよね。一般的な帯とは違って、箱形になっているのでケースを開けるときに誤ってピッと破けちゃいやすいんですよ。だから箱のままの状態で残っているものは少ないです。「箱帯」は80年代のごくわずかな期間のものにしか見られないです。
「シール帯」っていうシールタイプのピタッとくっついているものもあります。CD初期の頃は、試行錯誤していたんでしょうか、いろいろな帯があったんですよね。
金レーベルに、フィリップスの青盤
――「箱帯」に「シール帯」! 知りませんでした。これがあるとCDケースを開けにくいので、じゃまで普通捨ててしまいますよね。他の特徴は何ですか?
佐藤:「金レーベル」です。ディスクのレーベル面が金色になっています。1982年に当時のCBSソニーとEPICソニーが日本でリリースした世界初のCD50タイトルに採用されています。松田聖子さんの『Pineapple』という名盤アルバムは、先にレコードが出てからCDが発売されましたが、初回だけが「金レーベル盤」でした。
――金レーベルも全く知らなかったです。あとは何がありますか?
佐藤:「蒸着(じょうちゃく)仕様」です。「蒸着」というなかなか聞き慣れない用語なんですが、製品の加工技術です。今のCDは真ん中部分が透明ですが、初期プレスのものは、ディスクのヘリのところまで全てアルミ蒸着されています。この「蒸着仕様」の中でも特に人気が高いのは「フィリップスの青盤」です。蒸着仕様は結構あっても「青盤」は本当に数が少ないです。