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26歳の“車椅子ギャル”が自分を発信を続ける理由「健常者vs障がい者に違和感が」

暮らし

障がい者から批判の声も…

 Adoの『うっせぇわ』の替え歌を歌ったりと、発信の内容は一見ユニークなものが多い。注目を集めやすい反面、批判的な意見もありそうだ。

「想像より少ないですが、やはり『権利を主張するなんてワガママ!』『みんな、ツラいんだから我慢しろ!』的な声は寄せられます」

 また、「障がい者の人から『健常者とばかり遊んでムカつく』という批判には驚きました」と、むしろアンチになるケースも珍しくないという。その一方で、嬉しかったことはあるのか。

「ギャルメイクやDIYをする姿を見て私に興味を持った人から、『私は純粋にさしみちゃんという人間のファンで、車椅子や障がいは“推し”の1つの特徴でかありません。全然知らなかった視点を知ることができました』というメッセージが寄せられた時は本当に嬉しかったです。正直満足してしまって、『もう発信しなくていいか』と思うほどでした」

エレベーターを増やしてほしい

 最後にマイノリティの人達が生活しやすい社会を実現するにあたり、当事者目線で何が必要なのかを尋ねてみた。

「1番は『この人が幸せだったら別にいいんじゃない?』という寛容な気持ちが広まることです。ただ、気持ちや価値観を広めることはとても難しいため、まずはインフラ整備を徹底してほしいですね。例えば、駅などを利用する際、車椅子ユーザーはエレベーターが主な移動手段になるのですが、エレベーターを利用する健常者も少なくなく、数十分待たされることも珍しくありません。

『車椅子ユーザーはエレベーターでしか移動できないため、健常者はできれば階段やエスカレーターを使ってほしい』とは思いますが、日々の生活に追われてマイノリティの人達に意識を向けるのも難しいはずですから」

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