クレームの多い原因は「マニュアルが悪いから」。改善のコツを知れば大きな効果が
仕事でつまづいたときに、机の奥からマニュアルを引っ張りだして、どうにか問題を自力で解決しようとしたことはないだろうか。
しかし、往々にして要点を抑えていなかったり、文字が多かったりで辟易とした気分に……。やがて途中で諦めてしまい、先輩や上司に聞く羽目になって、結局は2度手間になってしまうわけだ。
マニュアル作成ツール「Teachme Biz」を展開している株式会社スタディストの広報・朝倉慶子氏は「マニュアルは生産性向上に大きく役立つんです」と語る。今回の記事では、朝倉氏にその理由を深堀して尋ねてみた。
マニュアルが見られなくなる「3つの原因」
朝倉氏曰くマニュアルについて悩んでいる企業に共通しているのは、「マニュアルはあるけど見られていない」「マニュアルを見ずに作業したことがトラブルを招く」といったところ。
「マニュアルが見られなくなる原因として、『文字だらけでわかりづらい』といった視認性の問題、『何年も更新されておらず情報が古い』という正確性の問題、そして『マニュアルがどこにあるのか分からない』『1店舗に1冊ずつしかない』といった閲覧性における問題が挙げられます」
マニュアルがないと従業員が辞めがちに
「また、企業によっては『そもそもマニュアルがない』ということもあります。『忙しくてマニュアルを作成・アップデートする時間がない』という状況の中では、新たに従業員を採用しても結局しっかり教えることができず早々に辞めがち。加えて、業務の属人化が解消されないままという問題も残ります」
朝倉氏によると、マニュアルは「はじめて」「へんこう」「ひさしぶり」の“3H”と呼ばれるシーンで必要になるらしい。