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クレームの多い原因は「マニュアルが悪いから」。改善のコツを知れば大きな効果が

ビジネス

マニュアルが必要な“3H”シーンとは?

マニュアル

『はじめて』は、その名の通り初期教育や新人研修など、その業務を初めてやる人への教育場面。マニュアルがないと、上司や先輩がマンツーマンで指導すると時間がとてもかかるだけでなく、教える人によって言うことが違って新人が混乱します。マニュアルが存在すれば、すべての人が同じ情報を共有でき、忘れてしまっても何度でも見返せるため、忙しそうな先輩にいちいち聞く必要はありません

『へんこう』は、業務の内容が変更になった時です。多店舗展開している場合、大勢の人が同じ業務を担当している場合など、マニュアルを更新して全員に周知することが必要です。マニュアルがなければ、新たな業務手順を円滑に伝えることはできません。その結果として、ミスやクレームが頻発するでしょう

『ひさしぶり』は、1年に1度だけ発生するなど、頻度が低いためになかなか手順を覚えておくことが難しい業務です。マニュアルがないと、その都度またやり方を調べたり、知っている人に聞いたりする必要があり、時間がかかります。そういった業務が複数種類存在していると、生産性の低下を招きかねません

メモをとったほうが定着するのか?

「分かりやすいマニュアルが整備されていると、これらのシーン全てで生産性を向上させることができます。とりわけ、アルバイトスタッフの割合が高く、人材の入れ替わりが頻繁な飲食業や小売業、物流業などでマニュアルはとても有効です

 一方、「メモをとったほうが定着する」「口で説明したほうが早い」という意見もあるが、「それらのメリットも確かにあります」としつつも、「ただ、これらには共通して『人によって異なる』というデメリットが含まれます」という。

「教えてもらったことのうち、どの部分をメモするのか。口頭で何を説明するのか。新人側にも先輩側にも属人的な教育になってしまいます。もちろん、仕事をする上で個人の能力や特性を活かすことは重要ですが、それにはまず土台ができていることが前提です」

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