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傷つかなくなったが失ったものも…「心の痛みを感じにくくする」治療を受けた結果

3年ぐらい漫画を描けなかった

──想像するだけで、怪しそうな方ですね。

ミヤギ:でも、とても良い方でした。ぼくにも、「いまは、下積みだと思ってがんばれよ」とか、声をかけてくださったり。その店で経験したことは今もよく覚えています。お店の店内も趣があって、古いレコードなどもかかっていて幻想的でした。

──こじつけかもしれませんが、今の作風にも通じる部分はありますね?

ミヤギ:言われてみると、そうかもしれないですね。ちょっと浮世離れしている感じが。

──そうした個性的な人々に、漫画作品を読んでもらったり、何かアドバイスをもらったことはありますか?

ミヤギ:それが、喫茶店に勤めている間は、作品が全く描けなかったんですよ。何作か仕上げたものもありましたが、誰かに読んでもらおうとは思えなくて。だから、漫画のことには触れずに、何か聞かれたら「絵を描いてまして……」って、答えを濁したり。それで、3年ぐらいを過ごしました。

漫画から離れて映像制作の道へ

ビデオカメラ

──仕事を辞めて、漫画に専念しようと?

ミヤギ:いえ。その逆で、1度漫画から離れようと思いまして、とある放送局でデザインやCG映像を製作する仕事に就きました。

──これまでと、また毛色の違う仕事ですね。

ミヤギ:ここでの仕事は大変でした。夜勤もありましたし、仕事の内容も自分がやりたいこととは違っていました。年齢も30歳を越えようというときなので、焦っていました。そんなとき、これまでの人生を振り返って、挫折感とか、大人の苦々しさみたいなものを漫画にできないかなって。それから、Twitterで作品を発表するようになったんです。ここから少しずつ作品が描けるようになっていきました。

<取材・文/橋本未来 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

【ミヤギトオル】
日常の中の非日常を描いた掌編漫画「物語断片集」やエッセイ漫画をSNSにて発信中。仕事の合間の気分転換に、グァバジュースを飲んだり、散歩をしたり、なわとびを飛んだりしている。好きな映画は「ニューヨーク東8番街の奇跡」。
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