野村周平×柳ゆり菜が考える「SNSとの付き合い方」「20代後半の生き方」
野村:ただ、使わない言葉すぎて、逆に言いやすいみたいな感じになってました。完全に昔のチンピラっぽい格好をしているので、新宿でのロケのときは、そういう意味で目立ちましたね。普通に人が多い時間帯にロケしてたので。
柳:2丁目とか歌舞伎町とか。
野村:小さなカメラで撮ってたんです。
柳:街の人に紛れながら。
「好きなことを見つけるためには、自分から動かないとダメ」(柳)
――本作では、街とは別にSNSの世界も舞台になっています。この物語は少し前の時代ですけれど、現在、おふたりが抱いているSNSへの印象はどんなものですか。
柳:自分がどんな人間かを、手軽に発信できるアイテムだし、自分を知ってもらうきっかけにはなると思う。ただ、使い方を間違えたりすると難しい部分もある。紙一重だなって。
だから一定の距離感というか、緊張感を持って使っていきたいと思っています。加奈は、結構なんでも書き込みをしちゃうタイプで、それは怖い行為だなと思いました。名前や、自分がいる場所を書いてしまったり。やっぱり一定の距離感は保ったほうがいいと思います。
野村:僕自身は、SNSへの意識ってほとんどないですね。生活の一部ですらないというか。ただ、誰でも言えてしまうわけですよね。匿名だし。だからそういうところでいうと、ネットでだけ言うみたいな人も増えてる気はしますね。
――純平も加奈もとても純粋ですが、最初のほうの加奈は目的がなかったというお話も出ました。情熱を注げられる何かがないという人は、どうしたら好きなものを見つけられると思いますか?
柳:好奇心を怠けないことじゃないですか? 好奇心の怠慢は許さないというか(笑)。ずっとワクワクして、興味がある何かを探していかないと。待っていても、何もやってこないと思います。
今の人って、待ってるんですよね。そうじゃなくて、自分からいろいろ探しに行かないとダメだと思う。そういうことを怠ると、人生しょうもなくなっていくというか。好きなものを見つけるためには、行動のみだと思いますね。
野村:いいフレーズ出たね(笑)。僕は比較的好きなものが多いんですけど、それも運というか、縁というか。ただ、年上の人と一緒にいることが多かったかな。昔から。先輩たちがいて、先輩たちの好きなものに影響を受けて、一緒にそれをやりたいと思ったり。だから自立した先輩を持つのが一番の近道かなと思います。