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“初任給42万円”サイバーエージェントの好調で際だつ「ウマ娘」の稼ぐ力

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クリエイターの報酬も引き上げた理由は?

サイバーエージェント

広告事業営業利益率※補足資料より筆者作成

 価格競争を仕掛け、広告の手数料などを下げている可能性があります。営業人材の報酬を上げた背景に、実績や提案力で案件を獲得できる優秀な人材を育成しようという狙いが透けて見えます。

 今回の報酬引き上げにおいて、最もインパクトの大きかったのがクリエイター職も一律で8万円引き上げるとした点でしょう。案件を獲得する営業系の人材は、会社への利益貢献が大きいため、報酬額が上がりやすい傾向があります。

 その一方で、クリエイター系の職種は直接利益につながりにくいため、報酬額は低い傾向があります。しかし、強力なIPを生み出すことが、会社に凄まじい利益をもたらすことをウマ娘が示しました。

カプコンの業績を支えているのは…

サイバーエージェント

広告とゲームの営業利益率推移※補足資料より筆者作成

 ゲーム企業は新たなIPを生み出すことに苦心しており、多額の投資を行っています。これは1度ヒットタイトルを生み出せば、続編を出すことで長期的な収益へとつなげられるためです。

 ゲームソフト大手のカプコンは営業利益率が30%以上という驚異的な収益性を維持していますが、業績を支えているのは「モンスターハンター」と「バイオハザードシリーズ」の超有名2ソフトと言っても過言ではありません

 サイバーエージェントはゲーム事業の成長戦略として、長らく「新規ヒットの創出」を掲げていましたが、具体的な取り組みは見えてきませんでした。ウマ娘の成功は、クリエイターへの投資が重要であることを気づかせたのかもしれません。

<TEXT/中小企業コンサルタント フジモトヨシミチ 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。現在はコンサルタントという名の中小企業経営者のサンドバッグ役を務めるかたわら、経済の面白さを広く伝えるため、開示情報を分析した記事を書いている。好きな言葉は美食家・北大路魯山人の「硬め、麺少なめ、ニンニクマシマシ」

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